災害時のトイレ事情

災害時のトイレ事情
あさのクリニック管理栄養士です。

昨年9月のブログで防災の日にちなんで備蓄の話に触れましたが、皆さん備蓄はすすんでますか?
私はセール期間を利用して、水、羊羹、レトルト食品、パックご飯などを購入してみました。

長期保存のできるα米や缶詰などを購入したいところですが、長期と言えど食べずに保存期間が過ぎてしまうのは勿体ないし、おいしく食べられるのか?そして何より少し高価である、、、、という理由から手を出せずにいます。長期保存食の試食ができたらいいですね。

私たちの身体には、食べることと同じくらい大切なことがあります。それは「排泄」です。
食べると当然のことながら排泄します。

実は災害時に1番必要になるのはトイレだそうです。喉の渇きや空腹感は多少の我慢は可能ですが、排泄という生理現象は我慢することは不可能です。
排泄を我慢してしまうと尿路感染症や便秘など身体へ影響が及びます。トイレを我慢するために水分摂取量を減らしてしまい、エコノミー症候群へとつながる可能性もあります。

仮設トイレも食料や水と同じく、避難所にすぐ届くわけではありません。そこで必要になるのが携帯トイレです。
携帯トイレには様々な種類があります。例えば、既存の便器に袋をかけて吸水シートや凝固剤を入れて使用するものや、段ボール製で組み立て式になっているもの、さらに袋状になっているものなど様々です。

携帯トイレは何回分必要?

では携帯トイレをどれくらい備蓄しておけばよいのでしょうか?
一般的に一人当たりのトイレ回数は1日5〜7回くらいと言われています。
ここから各ご家庭の人数に合わせて携帯トイレの必要数を計算できます。

1日のトイレ回数を5回として、× 7日 × 家族の人数

一人暮らしの場合35回分、二人暮らしの場合70回分、4人暮らしの場合140回分となります。
季節や水分摂取量にもよりますが、自分の朝起きてから寝るまでの1日のトイレ回数を数えてみると7〜10回でした。
非日常の状況になると体調も変化します。保管スペースの広さにもよりますが、なるべく多めに準備しておくと安心ですね。

また、携帯トイレと一緒にトイレットペーパーも必要になります。トイレットペーパーは、1人1週間1ロールを目安に備蓄しておけば安心です。

他にも、停電時のためにランタンやヘッドライト、手指消毒のためのウェットティッシュの準備も必要です。

自然災害、長期の停電や断水を経験していないと、トイレ事情がいかに大切かということはイメージしにくいと思います。

日本トイレ研究所 https://www.toilet.or.jp/

上記サイトにて様々な視点からのトイレ問題についてわかりやすく書かれています。
どの記事もとても興味深いので、是非ご一読ください。

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2025/06/20 栄養コラム