秋口の抜け毛、増えていませんか?
あさのクリニック管理栄養士です。
夏の終わりから秋にかけて、「いつもより髪が抜けている気がする…」と感じることが増えていませんか?
私もその1人で、毎年悩まされています。
髪の毛は毎日少しずつ生え変わっているため、ある程度抜けるのは自然なことではありますが、秋口は特に「こんなに抜ける!?」とびっくりしてしまいます。
秋の抜け毛には、夏の間に受けたダメージや生活習慣の変化が関係していることがあります。
今回は、秋口に抜け毛が増える理由と、日々の生活でできる対策を紹介します。

毛髪サイクル(ヘアサイクル)とは?
髪の毛は、一定サイクルで生え変わっています。このサイクルを「毛髪サイクル(ヘアサイクル)」といい、 1本1本の髪の毛が生えてから抜けるまでを繰り返しています。
毛髪サイクルが崩れると・・・
- 成長期が短くなる → 髪が十分に育たない
- 休止期が長くなる → 抜け毛が増える
- 新しい髪の生え始めが遅くなる → 全体のボリュームが減る
健康な人でも、1日に50〜100本程度の抜け毛は自然なことです。
季節の変わり目や、生活習慣の変化で、一時的に抜け毛が増えることもあります。

秋口の抜け毛の原因は?
- ① 夏の紫外線のダメージ
髪や頭皮も紫外線の影響を受けます。
夏に強い紫外線を浴び続けると、頭皮が乾燥したり、髪の毛をつくる毛包周辺に負担がかかったりします。
紫外線量は1990年の観測以降10年あたり4.6%の割合で増えていっています。帽子や日傘などを活用して、頭皮も紫外線から守る必要があります。
- ② 暑さによる睡眠不足・疲労
夏は暑さで寝苦しくなったり、食欲低下により生活リズムが乱れやすい季節です。
髪の成長にも、十分な睡眠、全身の健康状態が関係しています。
- ③ 食事量・栄養バランスの乱れ
「暑いからそうめんだけ」「食欲がないから果物だけ」など夏は食事が簡単になりがちです。
髪の主成分は「ケラチン」というタンパク質です。タンパク質だけでなく、鉄、亜鉛、ビタミン類など、さまざまな栄養素が髪の成長を支えています。特定の食品だけを食べれば髪が増える、というものではありませんが、大切なのは、必要な栄養素を不足なくとることです。
- ④加齢による変化
年齢を重ねると、髪が細くなったり、髪の成長サイクルが変化したりすることがあります。
そのため、以前と同じ程度の抜け毛でも「髪が減った」と感じやすくなります。
秋の抜け毛対策は「髪だけ」ではなく、体全体から
- ① 毎食タンパク質を意識する
髪の材料となるタンパク質を、肉・魚・卵・大豆製品などからバランスよく食べましょう。
割と1日1回食べればいいと思われている方もいらっしゃいますが、朝・昼・夕毎食食べるようにしましょう。

- ② 鉄・亜鉛も不足させない
鉄は赤血球の材料となり、全身への酸素運搬を支えます。亜鉛はさまざまな酵素の働きに関わるミネラルです。
- 鉄:赤身肉、レバー、魚介類、大豆製品、小松菜など
- 亜鉛:牡蠣、肉、魚、卵、焼き海苔、アーモンドなど
ただし、サプリメントを自己判断で大量に摂ることはおすすめできません。まずは普段の食事を整えることから始めましょう。

- ③野菜や果物も忘れずにバランスよく
ビタミンやミネラルを補うためにも、野菜・果物を意識的に食べるようにしましょう。
特に「髪に良い食品」だけを探すのではなく、主食・主菜・副菜をそろえることが、結果的にさまざまな栄養素を摂る近道です。

- ④適切な洗髪
洗髪は基本的に1日1回を目安に。軽くブラッシングをしてから、ぬるめのお湯で頭皮と髪を十分に濡らし、シャンプーをよく泡立て、指の腹でやさしく洗いましょう。シリコンブラシを使う場合は、強くこすらず、頭皮を軽く動かす程度に。
すすぎは丁寧にしっかり洗い流しましょう。
- ⑤睡眠と休養も「髪のケア」
髪だけを一生懸命ケアしても、体が疲れていては十分なコンディションを保てません。
睡眠時間を確保し、適度に体を動かし、無理のない生活リズムを整えることも、髪を健やかに保つための土台になります。
- ⑥抜け毛が続くときは「年齢のせい」と決めつけない
季節による変化はありますが、抜け毛が長期間続く、急に髪が薄くなった、部分的に脱毛しているなどの場合は、単なる季節性ではない可能性もあります。貧血、甲状腺疾患、ホルモンの変化、薬剤性など、様々な原因が考えられるため、気になる場合は皮膚科などの医療機関に相談しましょう。
まとめ
髪は体の状態を映す「鏡」とも言われます。抜け毛が気になったときこそ、髪だけを見るのではなく、 最近の食事、睡眠、疲れ具合を振り返ってみましょう。
秋口の抜け毛は、夏の紫外線や暑さによる疲労、 食生活の乱れなど、原因は一つではなく複雑に絡み合っています。
サプリや高価なヘアケア用品を取り入れる前に、「夏の疲れをリセットして、髪をつくる材料をきちんと補給する」ことが大切です。

骨粗鬆症はカルシウムだけでは防げない!
あさのクリニック管理栄養士です。
10月20日は「世界骨粗鬆症デー」です。
1998年、国際骨粗鬆症財団(IOF)と世界保健機構(WHO)によって、骨粗鬆症と骨代謝障害の啓発を目的に制定されました。
10月20日は大阪城や姫路城、高松のシンボルタワーなど日本各地でブルーライトアップされます。
骨粗鬆症とは?
骨粗鬆症とは、骨の量(骨密度)や骨の質が低下して、骨がもろくなって骨折しやすくなる病気です。
骨は一度作られたらずっとそのままでななく、骨は常に新しく作り替えられています。
この働きを「骨のリモデリング」といい、「古い骨を壊す(骨吸収)」と「新しい骨を作る(骨形成)」を繰り返すことで、丈夫な骨が保たれています。
しかし、年齢や女性ホルモン(エストロゲン)の減少、栄養不足、運動不足などにより、このバランスが崩れると、骨を作るスピードより壊すスピードが上回り、骨粗鬆症へとつながります。

骨粗鬆症が女性に多い理由
骨粗鬆症は男性より圧倒的に女性に多い病気です。
その大きな理由は、更年期以降に女性ホルモン「エストロゲン」が急激に減少するためです。
エストロゲンには骨が壊されすぎるのを防ぐ働きがありますが、閉経後はその働きが弱くなり、骨量は最初の5~10年で大きく減少するとされています。
一方男性は、エストロゲンが加齢とともにゆるやかに低下するため、骨量もゆっくり減っていきます。男性は女性に比べて、骨が太く、骨密度が高く、筋肉量が多いため、骨にかかる刺激も維持されやすく、骨粗鬆症になりにくい傾向があります。しかし、男性も油断は禁物です。男性の骨粗鬆症は女性よりも少ないものの、男性の約4人に1人は骨粗鬆症患者とされています。
また、高齢になると食事量が減ることや、日光を浴びる機会が少なくなることも、骨密度低下の一因になります。
カルシウムだけでは丈夫な骨は作れない
「骨にはカルシウム」とよく言われますが、カルシウムだけをたくさん摂っても丈夫な骨にはなりません。
骨づくりには、さまざまな栄養素が連携して働いています。
- カルシウム
骨の主成分となる栄養素です。
・牛乳、ヨーグルト、チーズ、小魚、小松菜、豆腐などに多く含まれます。

- マグネシウム
骨の約50~60%が骨に存在するミネラルで、カルシウムとバランスを取りながら丈夫な骨を維持する働きがあります。また、ビタミンDが十分に働くためにも欠かせない栄養素です。
・ナッツ類、海藻、大豆製品、玄米、ほうれん草などに多く含まれます。

- ビタミンD
腸からのカルシウム吸収を助けます。
・鮭、さんま、いわし、きのこ類に多く含まれ、日光を浴びることで体内でも作られます。

- ビタミンK
吸収されたカルシウムを骨へ届け、骨に定着させる働きがあります。
・納豆、小松菜、ほうれん草、ブロッコリーなどに豊富に含まれます。

- タンパク質
骨の約3割はコラーゲンなどのタンパク質でできています。骨の「鉄筋」のような役割を果たし、その上にカルシウムなどのミネラルが付着することで丈夫な骨になります。
・肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などを毎食取り入れることが大切です。

骨を丈夫にする運動
骨は負荷がかかることで、「もっと丈夫になろう」と骨を作る細胞(骨芽細胞)が活発になります。
また、骨芽細胞の働きを助ける骨芽細胞前駆細胞(骨を作る細胞のもとになる細胞)も刺激され、骨づくりが促されます。
骨粗鬆症予防には、体重が骨にかかる「荷重運動」と筋力をつける運動がおすすめです。
- ① ウォーキング
ウォーキングは骨に適度な刺激を与え、骨密度の維持に役立ちます。また、足腰の筋力やバランス能力も向上し、転倒予防にもつながります。
・目安:1日30分程度、週3~5回

- ② スクワット
スクワットは太ももやお尻など大きな筋肉を鍛える運動です。骨盤や大腿骨に適度な負荷がかかるため、骨を丈夫にする効果が期待できます。
・目安:10~15回を1~3セット
注意点:膝を曲げた時、つま先より膝が出ないようにしましょう。膝を痛めてしまう可能性があります。
呼吸をしながらゆっくりと行いましょう。

- ③ かかと落とし
かかとをゆっくり持ち上げ、ストンと床につける動作を繰り返す運動です。かかとから伝わる適度な衝撃が足や股関節、背骨などの骨に刺激を与え、骨を丈夫に保つ効果が期待できます。また、ふくらはぎの筋力アップやバランス能力の向上にも役立ち、転倒予防にもつながります。
・目安:10~20回を1~3セット
注意点:高齢者や骨粗鬆症と診断されている方は、転倒防止のため机や壁に手を添えて行うようにすると安全です。

まとめ
骨は年齢とともに弱くなりますが、その変化は毎日の生活習慣によって大きく左右されます。
「骨貯金」は若いうちだけでなく、何歳からでも始められます。骨粗鬆症は自覚症状がなく、骨折して初めて気づくことも少なくありません。
40歳を過ぎたら、骨密度検査を定期的に受け、自分の骨の状態を知ることも大切な健康管理の一つです。
骨粗鬆症予防も日頃からコツコツですね!
参考:公益財団法人 骨粗鬆症財団 https://www.jpof.or.jp
老化の原因は、、糖化?!
あさのクリニック管理栄養士です。
先月のブログ「夏こそ大切な血管ケア」の中で「AGEs(終末糖化産物)」という言葉が出てきました。
文字数の関係で簡単な説明にとどめましたが、糖化を制するものは老化を制するということで、今月は 糖化 について説明したいと思います。
糖化とは?
糖化とは、体の中で余分な糖とタンパク質が結びつき、AGEs(終末糖化産物:Advanced Glication Products)という物質が作られる現象のことです。
私たちは食事をすると糖質が消化されてブドウ糖になります。ブドウ糖は本来、インスリンの働きによって細胞に取り込まれ、エネルギーとして使われます。しかし、使いきれずに余ったブドウ糖は体内のタンパク質(コラーゲン、血管、筋肉、酵素など)の表面にあるアミノ基という部分にくっつきます。
この段階ではまだ一時的な結合で、元に戻ることもあります。しかし、高血糖の状態が長く続くと、この結合が少しずつ化学変化を起こし、やがてAGEsという非常に硬く、壊れにくい物質へと変化します。
AGEsができると、タンパク質同士をまるで接着剤で固めたような状態になり、本来のしなやかさや働きが失われてしまいます。
実は糖化は、パンやホットケーキがおいしそうなきつね色になる反応とほぼ同じです。小麦粉のタンパク質と糖が加熱されることで焼き色や香ばしい香りが生まれます。これをメイラード反応と呼びます。人の身体では高温になりませんが、37℃という体温の中でも、この反応がゆっくりと何年もかけて進んでいきます。そのため糖化は「体がゆっくり焦げる現象」と表現されます。
糖化は老化?
糖化=老化ではありませんが、糖化は老化を進める大きな要因の一つです。
私たちの体は約20%がタンパク質でできています。
肌のコラーゲンやエラスチン、筋肉、血管、骨、髪、爪、さらには酵素やホルモンまで、多くがタンパク質です。
例えば、新品の輪ゴムはよく伸びますが、長い間使わずに置いておくと硬くなり、伸びにくく、切れやすくなります。糖化したタンパク質もこれとよく似た状態です。本来は柔軟だったコラーゲンや血管が硬くなり、弾力を失ってしまうのです。
また、糖化したタンパク質は、キャラメルが冷えるとカチカチに固まるように、一度できると元の状態には戻りにくいという特徴があります。
その結果、肌ではシワやたるみ、血管では動脈硬化、骨では骨質の低下、筋肉では柔軟性の低下など、全身の老化や生活習慣病のリスクにつながることが分かっています。
糖化防ぐ食事
糖化を完全に防ぐことはできませんが、毎日の食事で進行を抑えることは可能です。
①血糖値を急激に上げない

野菜から食べる

食物繊維を十分に摂る

よく噛んで
ゆっくり食べる

甘い飲み物やお菓子を
控えめにする
②良質なタンパク質をしっかり摂る

魚

大豆製品

卵

鶏肉
体内では古いタンパク質から新しいタンパク質へと作り替えられているいるため、良質なタンパク質を不足させないことも大切です。
③抗酸化食品を取り入れる

緑黄色野菜

ベリー類

緑茶

ナッツ類
④調理法を工夫する
高温で長時間加熱すると、食品中にもAGEsが多く作られます。揚げたり、焼いたりするよりも、
- 蒸す
- 茹でる
- 煮る
といった調理法を選ぶことで、AGEsの摂取量を抑えられます。
「ウォーターソテー」とういう調理法をご存じでしょうか?文字通り水で炒めるのですが、油の代わりに少量の水を入れて蒸し焼きにするような感じです。野菜本来の甘さを引き出すことができ、おすすめです。

まとめ
糖化は「年齢のせい」と思われがちな体の変化に深く関わっています。しかし、その進み方は毎日の生活習慣で変えることができます。
AGEsは体内で作られるだけでなく、焦げ目のついた食品にも多く含まれています。焼き色はおいしさの 証でもありますが、「蒸す・茹でる」調理法も上手に取り入れることで、体への負担を減らすことができます。
糖化対策は特別なことではありません。
一食、一食の積み重ねが、10年後、20年後の健康と若々しさに つながっていきます。
夏こそ大切な血管ケア
あさのクリニック管理栄養士です。
先日、当院に通われている患者さんが血管年齢を測定してもらったところ、実際の年齢より-18歳だったと教えてくれました。
その方は1日3食バランスのよい食事をされているので納得の結果です。
日本人の死因上位に心疾患、脳血管疾患が含まれることを考えると、私たちの身体にとって血管はとても大切です。

血管について
血管は、心臓から送り出された血液を全身に運ぶ大切な通り道です。酸素や栄養素を届けるだけでなく、老廃物を回収する役割も担っています。
血管の総延長は約10万kmともいわれ、地球を約2周半するほどの長さがあります。
私たちが健康に生活するためには、この血管がしなやかでスムーズに血液を流せる状態を保つことが重要です。
血管は年齢とともにどうなる?
年齢を重ねると、血管の壁は少しずつ硬くなり、弾力性が失われていきます。これを「血管の老化」と呼びます。
若い血管はゴムホースのように柔らかく伸び縮みしますが、老化した血管は古いホースのように硬くなります。その結果、血圧が上がりやすくなり、動脈硬化のリスクも高まります。
さらに糖分の摂りすぎや喫煙、運動不足、睡眠不足、ストレスなども血管老化を加速させる要因になります。

血管年齢を改善する方法
血管の状態は年齢だけで決まるものではありません。生活習慣を整えることで、血管年齢の改善が期待できます。
①適度な運動
運動は血管を若返らせる最も効果的な方法の一つです。
ウォーキングや軽いジョギング、サイクリングなどの有酸素運動を行うと、血流が増え、血管の内側を覆う「血管内皮細胞」が刺激を受けます。すると一酸化窒素が産生され、血管がしなやかに広がります。
さらに、近年の研究では、運動によって骨髄から「血管内皮前駆細胞(EPC)」が動員されることが分かっています。EPCは傷ついた血管内皮を修復する働きを持つ細胞で、いわば血管の修理屋さんのような存在です。
年齢とともにEPCは減少しますが、継続的な運動はその数や機能を高めることが期待されています。

②野菜や果物、魚を意識した食事
血管の老化には「酸化」と「慢性炎症」が深く関わっています。
野菜や果物に含まれるビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどの抗酸化成分は、活性酸素による血管のダメージを抑える働きがあります。
また、青魚に含まれるEPAやDHAは血液を流れやすくし、炎症を抑える作用が期待されています。
日頃から、緑黄色野菜、海藻、きのこ、豆類、青魚を意識して取り入れていきましょう。

③糖分の摂りすぎを控える
血糖値が高い状態が続くと、余分な糖が体内のタンパク質と結びつき「AGEs(終末糖化産物)」が作られます。
AGEsは血管の弾力を低下させ、動脈硬化を進める原因の一つです。血管が硬くなることで高血圧や心血管疾患のリスクも高まります。
特に注意したいのが、清涼飲料水やスポーツドリンク、お菓子などに含まれる果糖ぶどう糖液糖です。
液体の糖は吸収が早く、血糖値を急上昇させやすいため摂りすぎには注意が必要です。 甘い飲み物を習慣的に飲むより、水やお茶を飲むようにしましょう。

④質の良い睡眠
睡眠中は身体だけでなく血管の修復も行われています。睡眠不足が続くと交感神経が優位になり、血圧や心拍数が高い状態が続きます。また、炎症物質も増加し、血管への負担が大きくなります。
反対に、十分な睡眠が取れると血管内皮の機能が維持され、傷ついた血管の修復が進みやすくなります。
目安としては、6~8時間程度の睡眠を確保し、就寝前のスマートフォンや夜更かしを控えることが大切です。

脱水と血管の関係
暑い夏は特に注意が必要です。
体内の水分が不足すると血液中の水分も減少し、血液が濃くなります。すると血液の流れが悪くなり、心臓や血管への負担が大きくなります。
高齢になると喉の乾きを感じにくくなるため、気づかないうちに脱水状態になっていることも少なくありません。「喉が乾いたら飲む」ではなく、こまめな水分補給が大切です。
特に起床時、入浴前後は意識して水分を摂りましょう。

まとめ
血管は全身の健康を支える大切なライフラインです。
普段意識することは少ないですが、血管の健康状態は心臓や脳だけでなく、腎臓、目、皮膚、筋肉など全身の働きに影響しています。
「血管も老化するから仕方がない」と思われがちですが、実際には生活習慣によって血管年齢は大きく変わることが分かっています。
適度な運動、バランスの良い食事、十分な睡眠、そしてこまめな水分補給。
このような毎日の積み重ねが、血管をしなやかに保ち、動脈硬化や生活習慣病の予防になります。
特に暑い8月は脱水による血液の濃縮が起こりやすい季節です。
今日の一歩が5年後、10年後の血管の健康につながります。
今からできる血管ケアを始めましょう!

痩せるための肝臓ケア
あさのクリニック管理栄養士です。
先月のブログ
“「食べてないのに太る、、、痩せない、、、」の悩みにお答え!”は、
読んでいただけたでしょうか?
先月からの続編として、今月は「痩せるための肝臓ケア」についてお話していきます。
肝臓のお話に入る前に、基本的なことを整理しておきましょう。

1日の消費エネルギー
私たちの消費エネルギーは大きく3つに分けられます。
- 基礎代謝:生きているだけで使うエネルギー
- 身体活動量:運動、家事、仕事など動くことにより消費するエネルギー
- 食事誘発性熱産生:食べ物を消化吸収するエネルギー
最も大きいエネルギー消費は「基礎代謝」です。
基礎代謝とは、呼吸、心拍、体温維持、内臓の働きなど、「生命維持」に使われるエネルギーです。
重要なのは、筋肉だけが代謝を決めているわけではないということです。実は内臓も非常にエネルギーを消費しています。
臓器・組織における安静時代謝
下の表をご覧ください。この表はヒトの臓器・組織における安静時代謝量です。
| 臓器・組織 | 重量 (kg) | エネルギー代謝量 (kcal/kg/日) | エネルギー代謝量 (kcal/日) | 比率 (%) |
| 全身 | 70.0 | 24 | 1700 | 100 |
| 骨格筋 | 28.0 | 13 | 370 | 22 |
| 脂肪組織 | 15.0 | 4.5 | 70 | 4 |
| 肝臓 | 1.8 | 200 | 360 | 21 |
| 脳 | 1.4 | 240 | 340 | 20 |
| 心臓 | 0.3 | 440 | 145 | 9 |
| 腎臓 | 0.3 | 440 | 137 | 8 |
| その他 | 23.2 | 12 | 277 | 16 |
ここで注目したいのが『肝臓』です。
肝臓は体重の2%ほどしかありませんが、基礎代謝全体の約20%を担うとされています。
骨格筋とほぼ同じくらいの消費エネルギーがあるのです!
つまり、肝臓が元気に働ける状態かどうかで痩せやすさは大きく変わります。
肝臓は糖質、脂質、タンパク質の代謝の中心です。
さらに、血糖コントロール、脂肪燃焼、解毒、胆汁分泌なども担っています。肝臓が疲れると、脂肪をうまく燃やせない状態になってしまいます。
肝臓が疲れやすくなる習慣は
- 甘い飲み物
- アルコール
- お菓子の頻回摂取
- 睡眠不足
- 極端なダイエット
- 加工食品中心の食事
- タンパク質の不足
などがあげられます。
特に近年増えているのが「脂肪肝」です。アルコールを飲まない人でも、糖質過多や運動不足で起こります。
脂肪肝は初期症状がほとんどありません。
しかし、
- 疲れやすい
- 食後に眠い
- 痩せにくい
- 健診でALT、γGTPが上昇
などの形で現れることがあります。
今日からできる肝臓ケア
①タンパク質をしっかり摂る
肝臓の修復材料になるため、できるだけ毎食タンパク質のおかずを食べるようにしましょう。
ただ、気を付けていただきたいのが、おかず中心の食事にしてしまうと脂質の摂りすぎになることもあるので注意が必要です。揚げ物や炒め物ばかりにならないよう、茹でたり、蒸したり、調理方法も見直してみましょう。
日本人の食事摂取基準によると、
1日の推奨量は
18~64歳の男性は65g、65歳以上の男性は60g、18歳以上の女性は50gとなっています。
腎不全等の疾患がありタンパク質の制限が必要な方はこの限りではありません。
逆に筋トレなど運動をされている方は食事摂取基準の量だと足りない場合があります。
ご自身の活動量に合わせて調整しましょう。

②「空腹時間」を作る
空腹時間を作る目的は、食事を抜くことではなく肝臓や消化器官を休ませることです。
食事や間食が続くと、肝臓は糖や脂質の処理を休みなく行うため負担がかかります。
一方、食後しばらくして空腹状態になると、身体は蓄えたエネルギーや脂肪を利用し始めます。
まずは
- 10時、15時のおやつをやめる
- 夕食後の夜食をやめる
- 夕食から朝食まで12時間程度あける
など、できそうなことから始めてみましょう。
食べる時間と休む時間のメリハリをつけることが、肝臓の働きを助け、脂肪を燃やしやすい体づくりにつながります。

③果糖の摂りすぎに注意
果糖は果物にも含まれていますが、注意していただきたいのは、清涼飲料水や菓子、アイスなどに使われる「果糖ぶどう糖液糖」です。
果糖ぶどう糖液糖とは、でんぷんを酵素で分解して得たぶどう糖の一部を果糖に変換し、果糖を50%以上含むように調整した液状の甘味料です。
果糖はぶどう糖と違い、多くが肝臓で代謝されます。そのため過剰に摂取すると、肝臓で中性脂肪が作られやすくなり、脂肪肝や肥満の原因につながります。
また、液体で摂る糖質は吸収が早く、満腹感を得にくいため、知らないうちに摂取量が増えている、、、ということになります。
ジュースやスポーツドリンク、加糖コーヒーなどを日常的に飲む習慣がある方は要注意です。
まずは、飲み物を水やお茶に変えるだけでも、肝臓への負担を減らすことにつながります。
最近ではドレッシングやソース、調味料まで幅広く使用されています。食品表示を確認し、果糖ぶどう糖液糖を摂りすぎないよう意識してみましょう。

④睡眠を軽視しない
肝臓は日中休みなく働き、夕方には朝よりも小さくなることが知られています。そして睡眠中にエネルギーを補充し、細胞の修復や再生を行うことで本来の大きさや機能を回復させます。
そのため、睡眠不足が続くと肝臓の回復が追いつかず、糖や脂質の代謝にも影響が出やすくなります。
また、睡眠不足は食欲を増やすホルモンを増加させ、高カロリーなものを欲しやすくすることもわかっています。
東洋医学の考えで「子午流注」という体の働きと時間の関係を表したものがあります。
肝臓は丑の刻、午前1時〜3時とされています。肝臓が排毒・解毒・老廃物の処理等を行い、浄化された血液を生成するピークの時間帯です。
夜型であったり、この時間帯に目が覚めてしまっても、1時~3時の間は横になり目をつむるようして肝臓の回復を促しましょう。

まとめ
「痩せる=運動」と思われがちですが、実際には、内臓がしっかり働ける状態が土台です。
特に肝臓は代謝の司令塔です。
- 食べ方
- 睡眠
- 血糖コントロール
- タンパク質の摂取
こうした日々の積み重ねが、脂肪を燃やしやすい体をつくっていきます。
まずは “肝臓を疲れさせない生活” から始めてみましょう。









