心の大掃除!
年末が近づくと大掃除をしないと!と少し憂鬱な気持ちになるのは私だけではないはず。
クリスマスが終わって年末ムードになってから焦り始めるのは毎年のことです。
家の大掃除も大事ですが、心にも1年間の”ほこり”のような感情がたまることがあります。

たとえば、
「もう少し頑張れたのに」もしくは、「こんなに頑張ったのに!」
「ついイライラしてしまった」
「人に気をつかいすぎて疲れた」 などなど
小さな後悔やモヤモヤが心の奥にずっと居座っていませんか?
ストレスや感情の未処理分がたまると、「なんとなく気分が重い」「眠りが浅い」など体へ影響を及ぼします。
そして、ストレスが続くと、体は常に「戦うモード(交感神経優位)」になり、肩こり・頭痛・胃腸の不調・食欲の変化などに現れることも。
2025年のストレスは2025年もうちで処理し、新しい気持ちで2026年を迎えたいですよね。
心のデトックスとは『気づいて手放す』こと
心理学では、感情を押し込めずに”気づいて表現する”ことが、ストレスを軽くし、自律神経を整える助けになるといわれています。
心のモヤモヤを、丸めてポイ!
「〇〇を無理して頑張っていた」
「△△が心残りだった」
「▢▢の一言が少し引っかかっている」
など、心のモヤモヤを書き出し、くしゃっと丸めて捨てる。それだけでも不思議と胸の奥がすっきりします。
トイレットペーパーに書いてトイレに流すというやり方をすすめている方もいらっしゃいます。
(やってみましたが、トイレットペーパーはなかなか書きにくいです…。)

家族や友人に話を聞いてもらうのもおすすめです。
“話す=放す”ように、声に出して話すことにより気持ちの整理ができ、思いを手放すことができます。
ポイントは話す相手をきちんと見極めること。
ただただ話を聞いてもらえる相手でないと、意見されたり、否定されてしまったり、余計にストレスが溜まってしまいます。
話を聞いてもらった後は相手にお礼を言うことも忘れずに。

自分をねぎらう言葉を添えて
デトックスのあとはぜひ自分への『ありがとう』も忘れずに。
「ここまでよくやってきた!」「今年も頑張った!」そんな自分で自分を労う一言が心の栄養になります。
完璧じゃなくてもいい。自分なりに頑張った!それを認めるだけでも心は静かに整っていきます。

私たちの「こころ」と「からだ」は思っている以上に深くつながっています。
まずは心のモヤモヤに気づくこと。何にモヤモヤしているのか明確にするだけでも心が落ち着きます。
見て見ないフリをしていると、ストレス発散のために暴飲暴食や買い物へと向かいやすくなります。
気持ちが落ち着くと、食欲や消化のリズムも自然と整っていきます。
忙しい12月こそ、心のメンテナンスが大切です。心を軽くして、新しい年を穏やかな気持ちで迎えましょう。
冬太りを防ぐ!秋の食欲と上手に付き合うコツ
あさのクリニック管理栄養士です。
今年は、夏時点での長期予想では11月くらいまで暑いと言われていましたが、10月下旬からグッと気温が下がり、ちゃんと秋がきてホッとしました。
秋といえば「食欲の秋」。気温が下がることで基礎代謝が上がり、体は自然とエネルギーを欲するようになります。さらに日照時間が短くなると「幸せホルモン」セロトニンが減りやすく、食べることで気分を安定させようとします。
つまり、秋に食欲が増すのは自然なことなんです。
でも、そのまま食べすぎが習慣化すると、冬に入って「気付いたら体が重い…」ということになりかねません。そこで、我慢しなくてもできる食事の工夫を紹介します。

我慢しなくてもできる食事の工夫

① よく噛む&食物繊維で「満腹感」を味方にする
- サラダや温野菜、きのこ類、海藻を取り入れたおかずを1品足す
食物繊維が多い食材を先に食べる ことにより血糖値の急上昇も防げます。 - よく噛むことで自然と食べすぎ防止に
理想は20分以上かけてゆっくり食べることです。

② 温かいスープを取り入れる
- 野菜たっぷりの味噌汁やスープは、体を温めつつ満足感アップ
「汁物を1品足す」だけで主食、主菜の食べすぎを防ぐことができます。

③ 間食は「血糖値」を意識したおやつ選び
- チョコやスナック菓子よりも、栄養があるナッツやチーズがおすすめ
焼き芋やドライフルーツも体にいいですが、血糖値が上がりやすい食品のため、食べるなら少量にしましょう。
温かいお茶やハーブティーと一緒に食べると少量でも満足感が増します。

④ 夕食は「早め・軽め」がカギ
- 夜遅い食事は胃腸に負担がかかり脂肪が蓄積されやすくなります。
- 主食を控えめにして、野菜・タンパク質が多めの食事にしましょう。

⑤ 秋の味覚は工夫して楽しむ
- 栗ご飯やサツマイモご飯は雑穀米と合わせて血糖値の上昇をゆるやかに。
- 焼き芋は冷まして食べる。
サツマイモに含まれる栄養素「レジスタントスターチ」はでんぷんの一種で、食物繊維と似た働きをし、腸内環境を整える効果が期待できます。
レジスタントスターチは一度加熱した後に冷やすと増加します。
- 果物(柿・ぶどうなど)はまだまだ活動する朝食、昼食と一緒に食べましょう。
さいごに
秋の食欲増進は、自然な体のリズムです。
芋類、お米など炭水化物,のおいしいものがたくさん旬を迎えます。
やっぱり焼き芋は焼きたてアツアツを食べたいし、芋栗系のスウィーツはたくさんあるし…
誘惑ばかりですが、血糖値の急上昇を意識するだけでも冬太りはかなり防げます。

推し活、旅行、イベント前日、当日の過ごし方

あさのクリニック管理栄養士です。
日本の最高気温を更新した今年の夏は本当に暑かったですね。外出も億劫になるほどでした。
10月になり、そろそろどこかに行こうかと予定を立てている方もいるかもしれません。
推しのライブや旅行、イベントなど「この日だけは絶対に体調万全でいたい!」と思っていても、
前日に食べすぎたり飲みすぎたり、当日なんとなく胃が重い…体がだるくて楽しめなかった…ということ
ありませんか?
今回は最高のコンディションで本番に望むための、整え方を紹介します。
前日の食事で整える『ベース作り』
胃腸に優しく消化のよい和食がおすすめです。
ご飯、味噌汁、魚や豆腐など消化に負担のかからないタンパク質を。
揚げ物やスパイシー系は控えめに。
就寝の3時間前までには夕食を終わらせておきましょう。
甘い物は昼間に
夜の糖分は睡眠の質を下げたり、翌朝のだるさにつながることもあります。
まだまだ活動する昼間に食べるようにしましょう。
当日は朝食を食べて整える。

炭水化物+タンパク質+ビタミンB群でエネルギーをチャージ!
例)おにぎり+ゆで卵+ミニトマト
トースト+ヨーグルト+バナナ
ご飯+お味噌汁+納豆+ほうれん草

食べすぎはNG。腹6~7分目で軽やかに
移動が多い日は、満腹すぎると逆に疲れやすいので要注意。

朝ご飯を食べない派の方は…
スムージーやヨーグルトなどドリンク感覚で栄養を補給!
無理して食べなくても、「水分+栄養」の形で補いましょう。

夜の「ちょい足し」で、朝のエネルギーをキープ!
朝に栄養をしっかり摂れない人は、エネルギーになる栄養素を夜に仕込みましょう。
例)いつものご飯を玄米ご飯に(糖質+ビタミンB群)
味噌汁+豆腐+卵(タンパク質&アミノ酸補給)
持ち物&現地でのポイント
「軽食・おやつ」を準備
ドライフルーツ、ナッツ、高カカオのチョコなどを準備しておき、急な空腹や長時間の待機にもおすすめです。
飲み物はなるべく常温で
冷たい飲み物は胃腸に負担がかかります。体を冷やしすぎない工夫をしましょう。
さいごに

10月13日で大阪万博も閉幕します。9月くらいから駆け込みで入場者数もかなりの人数になっていますね。テーマパークでは予想外の天候、想像以上の込み具合、食事の時間がずれてしまうなど体力的にも精神的にも疲れてしまいます。前日からの準備が当日の気分やパフォーマンスに大きく影響します。特別な日は、心も体も軽やかに整えておきたいですね。
万博は閉幕してしまいますが、暑くて夏に思い出を作れなかったという方はこれからの季節を目一杯楽しみましょう!
今年の紅葉は少し遅めで岡山県の見頃は11月下旬だそうです。
秋の気配、こころのゆらぎを整える

あさのクリニック管理栄養士です。
9月になっても暑い日が続きますが、季節が移り変わり始めるこの時期は、身体も心も“移行期”で頑張っています。なんとなく気分が沈んだり、やる気が出なかったり、感情が揺れやすくなったり…。
季節と生理的な変化が影響する自然な反応なのです。
なぜ気分が不安定になるの?
夏から秋への気温・気圧の変化→自律神経の乱れやすい
夏から秋への移り変わりは、朝晩の冷え込み、日中との寒暖差、気圧の上下がとても大きい時期です。この環境の変化に体がついていけず、自律神経(交感神経、副交感神経)のバランスが乱れやすくなります。今年は5月〜6月の気温差などにより同じように体調を崩す方が多く見受けられました。
自律神経は体温・血流・内臓の働きと心の安定にも深く関係しているので、環境変化が続くとどうしてもメンタルも不安定になります。
日照時間が短くなる→セロトニン、メラトニンのリズムが乱れる
だんだんと日が短くなると私たちの体内時計に影響を与えます。
セロトニン(幸せホルモン)の分泌が減りやすく気分が沈みがちになります。
夜のメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌も乱れて睡眠リズムが崩れます。
特にセロトニンはストレス緩和、前向きな気持ち、心の安定に深く関係しています。
このセロトニンは「朝日を浴びる、リズムよく咀嚼する、一定の運動をする」ことで活性化されるのですが、日照時間が減る9月以降はセロトニン不足に陥りやすいのです。
夏の冷え、疲労の蓄積→胃腸が弱り、メンタルにも影響

夏の間に冷たい飲み物やアイス、冷房などで体が冷えていませんか?
胃腸の冷えや疲れは秋口に影響を及ぼします。
胃腸が弱ると栄養吸収が低下し、脳に必要な栄養も不足します。
腸は第二の脳と呼ばれるほど感情や気分と密接に関係しています。腸内環境が乱れると、セロトニンの生成も低下してしまうのです。
食でできる、こころのゆらぎ対策

セロトニンを生成する食材をとる。
トリプトファンがビタミンB6と結びつき、セロトニンが生成されます。これらを含む食品を食事の中に取り入れましょう。
バナナ、納豆、豆腐、乳製品、卵、ナッツ など

腸を整え、気持ちも整う。
腸内環境は第二の脳!善玉菌を増やすことがメンタル安定の近道です。
味噌、ヨーグルト、ぬか漬けなどの発酵食品と合わせて、食物繊維を多く含むごぼうやきのこ類、海藻類などを積極的に摂りましょう

温かい飲み物やスープで「ほっ」とする時間を作る。
身体が冷えると、心も冷えて固まってしまいます。
ハーブティーやお味噌汁など、五感で安心できるものを取り入れましょう。
さいごに

気持ちが揺らぐことは季節と共に生きていると当たり前のことです。
気持ちが揺らいだ時は、「私、疲れてるかも。」と気付いてあげることが心と身体の回復の第一歩です。
食事以外にも、ストレッチや深呼吸などできることから少しずつ取り入れてみましょう。
また、今年は何かと情報に振り回されやすかったように思います。
TVをつけない日や携帯に触らない時間を意識的に作る『デジタルデトックス』も心身の安定におすすめです。
暑い国の知恵に学ぶ!世界の夏バテ対策

あさのクリニック管理栄養士です。
今年の夏は梅雨明けから高い気温が続いていますね。昨年2024年8月の岡山県の平均気温は28.9℃、最高気温の平均は35.7℃、最低気温の平均は27.5℃でした。今年は昨年以上の高温が予想されます。
室内ではエアコンやサーキュレーターを使って温度を調整し、『室内熱中症』を予防しましょう。
年々暑くなっているように感じる日本ですが、世界に目を向けるともっと暑い国がたくさんあります。
日本より暑い国はどうやって暑さをしのいでいるのか見てみましょう!
タイ

タイは一年中蒸し暑い気候ですが、食を通じた暑さ対策の知恵が根付いています。
代表的な料理のひとつに「トムヤムクン」があります。トムヤムクンは、唐辛子の辛味、レモングラスやライムリーフの爽やかな香り、魚介のうま味が合わさった世界3大スープの一つです。食べた瞬間から体が温まり、じわっと汗をかくことで、体内の熱を放出して体温を下げる効果があります。
このようにタイ料理では「スパイスを使って一時的に体温を上げ、汗をかいて冷ます」という、自然なクールダウンの方法がとられています。
また、パクチーやバジルなどのハーブも多様され、消化を助けたり、体内の熱を整えたりする役割を果たしています。香りの強いハーブやスパイスは、食欲が落ちやすい夏にも効果的です。
さらに、ココナッツミルクを使ったグリーンカレーなどは、脂肪の吸収を助けながらエネルギー 補給にもなるため、暑さでバテがちな夏の栄養源としても優れています。
インド

灼熱の太陽が照りつけるインド。昨年インドの首都ニューデリーでは観測史上最高となる52.3℃を記録しました。そんな過酷な暑さのインドでも、スパイスの効能を活かした食文化と乳製品を使って体調を上手に整えています。
インド料理といえば欠かせないのが「カレー」です。ターメリック、クミン、コリアンダー、ジンジャーなど、多くのスパイスがブレンドされ消化促進、抗炎症、抗酸化作用といったさまざまな健康効果が期待できます。
スパイスは体を温めるイメージですが、消化を助け、胃腸の働きを高めることで内側の熱を巡らせて冷ます役割があります。暑さで食欲が落ちやすい夏にこそ、少量のスパイスをうまく取り入れましょう。
また、インドではヨーグルトも日常的に使われています。特に「ラッシー」は暑さで乾きがちな体に潤いを与え、乳酸菌で腸内環境を整えてくれる夏の強い味方です。ほんのり甘くて飲みやすいタイプや、塩味の効いたソルティラッシーなどバリエーションも豊富です。
クウェート、イラク、イラン

クウェートは2016年に54.0℃と非常に高い気温が記録されています。砂漠地帯で、真夏は日中50℃超えも珍しくありません。
イラクは50℃を超える日が続くことも多く、湿度の低い乾燥地帯は日陰でも過酷な気候です。
イランも気温50℃以上を記録することがあり、南部の砂漠地帯は特に暑いです。
そんな中東地域でも、ヨーグルトやラッシーなど発酵乳製品を摂り体の熱を鎮めたり、ペパーミントティーやハーブの冷却効果を活用しています。
さいごに
暑い国々で共通するのは食で整える知恵が生活に根付いていることです。
暑いからといって冷たいものばかり食べるのではなく、敢えて熱いものや辛いものを食べて汗をかく!
夏バテ予防にはこれが1番なのかもしれませんね。
建物の中はクーラーが効きすぎていることが多く、体は意外と冷えてしまっています。
暑い屋外では冷たいものを飲んでも、屋内では温かい飲み物を飲むなど工夫してみましょう。
また、夏野菜は生で食べがちですが、体を冷やす作用があるためラタトゥイユやカレーなど火を通して食べるのもおすすめです。






