野菜をどうやって食べる?
あさのクリニック管理栄養士です。
みなさん野菜は食べていますか?鍋の季節でもありますが、野菜の高騰が続いています。
先月キャベツの値段が980円というニュースを聞いてビックリしました。
栄養指導をしていても、昨年の夏くらいから野菜の値段が高いから、、、という言葉をよく聞くようになりましたが、現在も 野菜の高値は続いています。
野菜の価格が高い時の秘策として、わかめや切干大根などの乾物を活用したり、値段が割と安定しているキノコ類をおすすめしていました。
しかし、ここへ来てキノコ類の値段もじわりじわりと上がってきているように感じます。
農林水産省は「野菜を食べようプロジェクト」を実施していますが、このままでは食べたくても食べられない!と感じる方の方が多いのではと思います。
以下、農林水産省のHPより抜粋します。
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(発行:一般社団法人 ファイブ・ア・デイ協会)
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1日当たりの野菜摂取量は平均280g程度であり、摂取目標量(350g)を大きく下回っている状況です。
そこで、農林水産省では、野菜の消費拡大を推進するため、「野菜を食べようプロジェクト」を実施しています。野菜はビタミンやミネラル、食物繊維、機能性成分が豊富に含まれています。野菜がお手頃な価格となっている時期や、特に栄養価の高い旬の野菜をもっと食べて毎日を元気に過ごしましょう。
写真提供:一般社団法人 ファイブ・ア・デイ協会
HPには他にも、野菜の生育状況および価格の見通しについて、主産地、卸売会社等から聞き取った結果を毎月発表しています。2025年1月の状況は「平年を上回って推移」でした。
ほうれん草や白菜など旬の野菜の生産量が平年並みであっても、キャベツなどの不作野菜の影響で価格が引きあがっているようです。
今週のお手頃野菜も発表していて、令和7年1月24日更新では「きゅうりとナス」が安定した価格となっていました。夏野菜なんですけどね。
現在の状況で毎日摂取目標である350gを達成することは難しいですよね。
野菜の代わりに青汁や野菜ジュース、トマトジュースはダメですか?という質問もいただきます。
ほとんどの野菜が嫌いで食べられない、歯が悪くて噛めないという方以外はなるべく野菜の摂取をおすすめしてきましたが、そうも言ってられなくなった現状を考えると野菜ジュースも取り入れていくこともやむを得ないかもしれません。
野菜ジュースを選ぶ時は果物の入っていないものを、トマトジュースは食塩無添加のものをどちらか1日1本を目安におすすめしています。
また、以前きのこの記事でも紹介した冷凍保存もうまく活用していきましょう。
基本的に野菜は冷凍できます。買ってきたら用途に合わせて切り、冷凍保存袋へ入れて冷凍しましょう。
個人的に重宝しているのはニラです。ニラが冷蔵庫の中でドロドロになっていた経験はありませんか?
買ってきたら3㎝幅に切ったものと小口切りに切ったもの、それぞれ保存袋で冷凍します。使う時は解凍せずそのまま炒め物や鍋、餃子や麻婆豆腐などに入れます。
もやしも冷蔵庫に置いておくと、水分が出て傷んでしまいます。買ってきたら袋のまま冷凍し、使う時も解凍せずそのまま使います。
お買い得のタイミングを狙って買い物をして、すぐ使う分と冷凍する分と下処理をしておけば、無駄が減り調理の時短にもなり一石二鳥です!
野菜の高騰に負けず知恵と工夫で一緒に頑張りましょう!
小豆
あさのクリニック管理栄養士です。
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
1月15日は「小正月」です。1月1日を「大正月」と呼び、「小正月」は年末の準備から元旦、松の内と続いてきた正月を締めくくる一連の行事を指します。
本来の小正月は旧暦の1月15日で、その年の最初の満月の日です。現在では新暦の1月15日に祝います。
小正月の行事は地域によって様々です。柳の木に小さく切った餅や団子を刺して「餅花」を作って飾ったり、15日の朝に小豆粥を食べたり、正月飾りを焚いたりするなどがあります。
小正月の朝に小豆粥を食べる風習は古くからあり、平安時代の『土佐日記』などにも記されています。これは中国から伝わったもので、小豆の赤い色には呪力があるとされ、小豆の粥は邪気を祓うとして食されました。現在も一年の健康を願って小正月に小豆粥を食べる風習は全国で見られます。
お祝い事や季節の節目に小豆を使った赤飯や餡餅などを食べるのも同じ理由からです。
小豆に含まれる栄養素と効能
小豆といえば、和菓子やお赤飯が一般的ですが、効能を調べてみると日々の食事に取り入れないと勿体ない!ということで、小豆の栄養と効能についてご紹介します。
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・食物繊維
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・カルシウム -
・鉄分
・亜鉛
・ポリフェノール -
・サポニン
・カリウム
・アントシアニン
小豆には様々な栄養素が含まれていますが、特筆すべきはポリフェノールと食物繊維です。
小豆に含まれるポリフェノールは赤ワインの1.5~2倍と言われています。また、5000種以上あるポリフェノールの中で、小豆に含まれるポリフェノールは赤ワインに含まれる種類とは異なり、ルチンやカテキンなど抗酸化力の強いポリフェノールが豊富です。
食物繊維はごぼうの4倍。成分の半分を占めるでんぷんは、茹でると食物繊維と同様の働きをするレジスタントスターチに変化します。その結果、腸に働きかける力が増し善玉菌が増加。腸内環境を整え免疫力を向上させます。
とはいえ小豆をあんことして食べると糖分の取りすぎになるので注意しましょう。
私は先月から玄米ご飯を炊く時に小豆を入れるようにしています。約1.4合の玄米、0.3合の押し麦、0.2合の小豆、0.1合のハト麦を混ぜて炊飯器の玄米モードで炊き、100gずつ小分けにして冷凍しています。冬至の日は小豆と南瓜のいとこ煮を作りました。
小豆と南瓜のいとこ煮のレシピ
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食養生としてのいとこ煮
- 南瓜 200g
- 小豆 1/4カップ
- 塩 小さじ1/4
- 小豆の3倍の水で小豆をやわらかくなるまで煮る。
- 南瓜を一口大に切る。
- 1の小豆の上に南瓜の皮の部分を下にして塩と水を入れて、南瓜がやわらかくなるまで煮る。
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一般的ないとこ煮
- 南瓜 200g
- 小豆 1/4カップ
- だし汁 200ml
- 砂糖 小さじ1
- 醤油 小さじ1/2
- 塩 少々
- 小豆の3倍の水で小豆をやわらかくなるまで煮る。
- 南瓜を一口大に切る。
- 1の小豆の上に南瓜の皮の部分を下にしてだし汁、砂糖を入れて5分煮る。
- 醤油と塩を足して、南瓜がやわらかくなるまで煮る。
また、小豆はカリウムが多く含まれているため腎臓病がある方は小豆を茹でるときに茹でこぼしをし、ゆで汁を摂取しないようにしましょう。腎臓に問題のない方は、小豆のゆで汁にはポリフェノール、ビタミンB群、ミネラルがたっぷり含まれているので捨てずに飲んでみてください!
年末年始の食事
あさのクリニック管理栄養栄養士です。
あっという間に12月ですね。2024年も残すところ1か月を切り、別れ際の挨拶も「よいお年を」と言うことが増えてきました。
今年の年末年始はいつもよりお休みが長めということで、ゆとりある時間を過ごせそうですが、誘惑も多く「例年より食べすぎた…」となりそうな予感です。
長年栄養指導をしていると、12月〜1月の食べすぎが影響し、1月〜2月の採血結果で血糖値や中性脂肪、コレステロール値がいつもより高くなっている方が多いように思います。
忘年会に始まり、クリスマスを経て、年末年始の豪華な食事や新年会が原因のようです。
人によっては、その後のバレンタインデーやホワイトデーまで、不摂生がずるずると続くこともあります。
食べすぎによって体重が増えたものの、「暖かくなったら運動します!」と言っていたのに、あっという間に暑くなり、
「涼しくなったら運動します…。」と先延ばしして、再び年末年始を迎えてしまう方もいらっしゃいます。
心当たりがある… という方のために、年末年始の食事のコツをご紹介したいと思います。
ダラダラ食べない
特に年始ですが、朝はお雑煮から始まり、お昼はお節。日頃会えない親戚や家族の帰省でいただいたお菓子やお孫さんに食べてもらおうと思って年末にたくさん買い込んだお菓子など、いつもより食べるものがたくさんあると思います。
頭の中は「そういえばあのお菓子が、、、」「そろそろあれを食べ切らないと、、、」としっかり記憶されています。思い出したり、目に入るたびに食べたくなるものです。気が付くとずっと口が動いているということになりかねません。
食べ続けていると血糖値が上がり、常にインスリンが分泌されている状態になってしまいます。高血糖が続き、血清脂質も高くなると生活習慣病の悪化につながります。
また、口の中が酸性の状態が続き虫歯にもなりやすくなります。
ダラダラ食べないためには間食をしない!という強い意志が必要ですが、なかなか難しいですよね。
栄養指導をしている患者様の中にもいらっしゃいますが、食事が終わったらすぐに歯磨きをすることをおすすめします。
口の中がすっきりして、また何か食べようという気になることが少なくなると思います。虫歯予防にもなり一石二鳥です!
お餅の食べすぎに注意
お餅は市販のお餅と手作りのお餅とでは大きさが全然違います。
また、切り餅と丸餅とでも重さが変わってきます。市販の切り餅で50g程度、丸餅は35g程度です。
お餅は1個50gの切り餅で112kcalです。ご飯50gで80kcalなのでお餅の方がカロリーがあるということです。また、お餅をそのまま食べる人は少ないのではないかと思います。きなこ餅にしたり、砂糖醤油をつけて焼いたり、最近では余ったお餅のリメイクも流行っており、ピザにしたりお菓子を作ったり、そうなるとさらにカロリーオーバーになってしまいます。
お餅の重さをしっかり確認して、食べる量を決めましょう。
ご飯150g(普通茶碗一杯分程度)が240kcalですので、お餅に換算すると市販の切り餅2個です。
(餅100g、約223kcal)
以上の2点を守るだけでも、正月太りにはなりにくいと思います。冬の不摂生と運動不足は春の体調不良や花粉症にも影響しますので、食後30分してからの軽い運動を心がけていただくこともおすすめします。
よいお年をお迎えください。
11月 和食の日
あさのクリニック管理栄養士です。
先月に引き続き、記念日シリーズです。
11月24日は何の日かご存じですか?【11(いい)2(にほん)4(しょく)→いい日本食】で、和食の日です。
ちなみに、【11(いい)2(ふ)4(し)→いい節】で、鰹節の日でもあります。
日本食の食文化にとって大変重要な時期である秋の日に、毎年、一人ひとりが「和食」文化について認識を深め、和食文化の大切さを再認識するきっかけの日となっていくよう願いをこめて、制定されました。
また、平成25年12月、「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録され、
②健康的な食生活を支える栄養バランス
③自然の美しさや季節の移ろいの表現
④正月などの年中行事との密接な関わり
以上の4つが和食の特徴とされています。
今年は近年稀にみる米不足がニュースなどで報道され、スーパーの棚から米が消えた光景がしばらく続きました。要因の一つとして海外からの旅行者が増加し日本食を好んで食べられていることも挙げられていました。
そんな人気の日本食の味付けはなんと言っても「だし」が決め手です。そして②にもあるように、『健康的な食生活を支える栄養バランス』は長寿の秘訣でもあります。
そんな和食には欠かせない「だし」のさまざまな効果を1~4にまとめました。
1.満腹感を持続させ食べ過ぎを防ぐ
グルタミン酸を含む食事をすると、満腹感が持続するそう。
グルタミン酸を含むスープを食後に摂取する事で間食や摂取カロリーも減るという報告もあります。
また、かつおだしに含まれるヒスチジンには脂肪燃焼効果もあるのでダイエットにオススメです。
2.心を安定させる
うまみ成分には精神的な安定を促す作用があることがわかってきました。
精神的なストレスを軽減する効果があったり、グルタミン酸の摂取により胃の運動が活発化することで食欲が安定し、自律神経や精神状態と作用しあう可能性があるという報告もあります。
3.疲労を改善する
カツオだしに含まれるヒスチジンやアンセリンには血流を促す作用があり、さまざまな疲労の回復を促すということがわかっています。
4.減塩効果
塩味が少ないと薄味で物足りなく感じてしまいますが、旨味が加わることにより味が補填され、塩分が少量でも美味しく感じる事が出来ます。その理由はうま味成分が「タンパク質(アミノ酸)」であることに由来します。
糖質・脂質・タンパク質(アミノ酸)は、カラダを維持するのに必須な栄養素であるため、自然とカラダが欲しがるようにできています。また、口にするとβ-エンドルフィンなどの快楽物質が放出されるので満足感を感じ、病みつきになることも知られています。糖質+脂質のスイーツが無性に食べたくなるというのもこの理由からです。同じように、「うま味」もタンパク質(アミノ酸)として脳に認識されるため、脂質や糖質と同様の満足感がもたらされます。
ダイエット中は、糖質や脂質が多いものは避けたいところ。代わりにヘルシーな「だしのうま味」をもっと利用していきましょう。
時短、コスパ、タイパなどの言葉を聞く頻度が増えてきた昨今、かつおやいりこ、昆布を使ってだしを引くご家庭よりも、だしパックや粉末のだしを使われる方が多いかもしれません。市販のだしには塩が添加されている場合もあるので塩分の取りすぎには注意が必要です。
時間に余裕がある時はご家庭でゆっくりだしを引いてみるといつもの和食が料亭の味に近づくかもしれませんね。
出典元:一般社団法人和食文化国民会議 – 11月24日は「和食の日」
参考:農林水産省 – 「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録されています
10月 きのこ
あさのクリニック管理栄養士です。
10月15日は「きのこの日」ということをご存じですか?
きのこの消費拡大と生産振興を図るため、きのこに対する正しい知識の普及、啓蒙活動を積極的に推進して、消費者にきのこの健康食品としての有用性や調理、利用方法の浸透を図るために、日本特用林産振興会によって制定されました。10月はきのこが最も多く取り扱われる月であり、天然のきのこも多く採れる月で、きのこ狩り、紅葉狩りなど山の幸を実感できる月でもあります。また、10月はスーパーなどの店頭できのこコーナーが拡充される月であり、冬場の鍋需要を前に、消費拡大のためのイベント等の実施に最も適した月でもあります。15日は一般に月の中日で慌ただしくなく消費者に対してきのこの良さをアピールするのに適していると思われます。よって10月15日を”きのこの日”と定めることを提唱し、制定に至りました。
引用元:日本特用林産振興会のホームページ – ~10月15日はきのこの日~
ポスター出典元:日本特用林産振興会のホームページ – ~10月15日はきのこの日~
きのこの優秀さと現状
秋の味覚の代表でもあるきのこ。様々な食品の価格が高騰するなかでも栽培技術の向上により1年を通して安定的な供給が可能となり値段もほぼ一定で、料理のかさ増しにも使える優秀食材です。
しかし、栄養指導をしていて食事内容の聞き取りを行った際に、きのこを定期的に食べている人は意外と少ない印象です。きのこをあまり買わない理由として、そもそもきのこが嫌いという方もいらっしゃいますが、買ってきても冷蔵庫の中で場所を取る、すぐに傷んでしまうという声を聞きました。
きのこを保存する時の注意点を紹介します。
- 洗わない
洗ってしまうときのこの風味が落ちてしまうので、湿らせたキッチンペーパーで汚れを落とす程度にとどめましょう。 - 適温温度で保存
きのこの保存適温は2~5℃です。野菜室は7~10℃くらいに設定されているので冷蔵室で保存しましょう。 - 湿気に注意
冷蔵室で保存していると水滴がついてしまい早く傷んだり、風味が落ちる原因になります。
パックや袋から出し、キッチンペーパーで包んで保存袋にいれましょう。
きのこをもっと楽しむために
きのこは冷凍保存も可能です。きのこは冷凍することで細胞膜が壊れて、ビタミンDやビタミンB群、カリウムなどの栄養成分、グアニル酸、グルタミン酸、アスパラギン酸などの旨み成分が細胞から出てくるため、生のきのこの3倍に増えます。冷凍したきのこを調理する時は、解凍せず冷凍のまま使うことが大切です!解凍してから使ってしまうと、水分が出て栄養素や旨みが失われてしまいます。
- しめじ
石づきを落として、ほぐして保存袋に入れる。 - えのき茸
石づきを落として、ほぐして3等分くらいに分けてラップでくるんで保存袋に入れる。
ほぐした状態のものを半分に切って、保存袋に入れるのもおすすめ。 - しいたけ
石づきを落として、保存袋に入れる。
きのこを干してビタミンDを増やす
また、きのこは干すことでビタミンDの量が増えます。冷凍庫にスペースがない場合は干してから冷凍したり、きのこを使う前に2~3時間干してから使うのもおすすめです。
いつも同じきのこばかりを買ってしまいがちですが、保存するコツを知っていればいろいろな種類を取り入れて使い切ることができますね。