8月 果物
あさのクリニック管理栄養士です。
梅雨も上がり本格的な暑い夏がやってきました。
先月のブログでもお話しましたが、水分補給はこまめにできていますか?
栄養指導をしていると、「水分がわりにスイカや桃など果物をよく食べている」という話を時々聞きます。
岡山特産の果物といえば桃ですね。産直市場には様々な種類の桃がたくさん並んでいます。
ご近所に桃農家の方がいらしたら、売りに出せない桃をたくさんいただく方も多いと思います。
岡山の桃は1玉ずつ手作業で袋かけを行い、収穫するまでそのまま栽培されるため白い桃になります。
品種は清水白桃をはじめ、13種類もあります。中でも「華清水」という品種は総社生まれだそうです。
そんな桃ですが、1個180gあたりのカロリーは72kcal、糖質は16gあります。
水分がわりに桃を食べていると、血糖、中性脂肪の上昇につながります。
桃だけでなく、ブドウやスイカも糖質量が多いので注意が必要です。
以下にいろいろな果物の糖質量の一覧を載せました。参考にしてみてください。
果物はビタミンや食物繊維、抗酸化作用のあるポリフェノールが含まれるなどいい面もあります。
量と食べるタイミングに気を付けて食べるようにしましょう。
食べるタイミングでおすすめなのは、朝食か昼食後です。夕食後はお風呂に入ってあとは寝るだけという方が多く、活動量が少ないためあまりおすすめできません。
食べる量はだいたい80kcalくらいを目安にしましょう。バナナは1本、桃は1個、リンゴは1/2個程度です。
旬の果物は適量を守っておいしくいただきましょう。
7月 水分補給
あさのクリニック管理栄養士です。
曇り空の日でも最高気温が30度を超え、暑さも本格的になってきました。
みなさん水分はしっかり摂れていますか?
冬に比べて夏は汗をかいたり、喉が渇くため比較的水分摂取量が増えてくる時期ではありますが、意外と少ない人が目につきます。
元々水分を摂る習慣がなかったり、仕事が忙しく日中に飲むタイミングがないなど理由は様々です。
私たちの身体は、体重の約60~65%は水です。高齢者で50~55%、子供で70%と性別や年齢で少し差はありますが、
身体の中の水分の約3分の2は身体の細胞内に存在しています。残り3分の1は細胞と細胞の間に存在する細胞間液と血液にあり、それぞれ生命を維持するために働いています。
1日に必要な水分量
1日に必要な水分は2,500mlと言われています。
身体から出ていく水分は尿や便だけではなく、呼吸と皮膚からも出てしまっています。その量は約1000mlです。
夏はこれにプラスして汗もかくのでさらに水分が出ていく量は増えます。
1日に2,500mlも飲めない!と思われるかもしれませんが、大丈夫です!
食事に含まれる水分もあるからです。1日3食バランスよく食事をされている方は約1,000ml程度の水分を摂っていることになります。
残りを水やお茶などの水分で摂ればOKです。
必要水分摂取量は簡単に算出することができます。
必要水分量=自分の体重×30ml
体重50㎏の人は、50㎏×30ml=1,500ml
となります。
それでも多いと思われるかもしれませんが、1日かけて少しずつ摂るようにしましょう。
- 喉が渇く前から水分補給をしましょう。
→ 喉が渇いたと感じたときには身体はすでに脱水状態といわれています。早めの水分補給が大切です。 - できるだけ常温以上のものを飲みましょう。
→ 冷たいものを飲むと胃内で滞留し他の臓器を冷やしてしまい、消化不良や夏バテにつながります。 - 水分はできるだけ水やお茶にしましょう。
→ 清涼飲料水は砂糖の摂りすぎにつながります。コーヒーは利尿作用があるため飲みすぎると逆に水分不足になる危険があります。
外出やスポーツをする際の水分補給
日常生活であれば水やお茶などの水分補給で問題はありません。
しかし、日中の外出や屋外でのスポーツなど汗を大量にかくときは熱中症に注意が必要です。
汗をかくと身体の中の塩分やミネラルも一緒に出て行ってしまうので、水分と一緒に補給する必要があります。
とはいえ、スポーツドリンクも飲みすぎると糖分と塩分の摂りすぎになるので注意が必要です。
スポーツドリンクを手作りしてみるのもおすすめです!
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■材料
水 - 1L
塩 - 3g
砂糖(またはハチミツ)- 大さじ4
レモンの絞り汁 - 大さじ3 -
■作り方
水以外の材料を容器に入れ、少量の水でよく溶かす。
残りの水を入れてよくかき混ぜて完成!
砂糖は白砂糖ではなくきび砂糖や黒糖などミネラルを含む砂糖を使うといいですね♪
実際に作ったスポーツドリンクです。てんさい糖を使いましたが、とてもおいしくできあがりました。
皆さんもぜひチャレンジしてみてくださいね!
6月 ザクロジュース
あさのクリニック管理栄養士です。
最近のマイブームを紹介したいと思います。
先月スーパーに行ったとき、飲料品コーナーでザクロ100%ジュースが
売っているのを見て、何かの番組でザクロが体にいいと言っていたな!と思い出し試しに買ってみました。
想像していたより渋くなく甘すぎず、飲みやすいかったのでしばらく継続して飲んでみようと思い、
インターネットで1000ml×12本を注文しました。(送料を無料にするために予定より量が多くなりました。)
ザクロが体にいいと言っていた番組はなんだったか?そもそも何がいいのか?調べてみました!
紹介されていたのは日テレの「カズレーザーと学ぶ」という番組でした。
以下HPより引用します。
2000年、マサチューセッツ工科大学の研究グループがサーチュイン遺伝子と呼ばれるたった一つの遺伝子を活性化させただけで寿命が延びることを発表し大きな話題となった。
タンパク質には、機能を制御する役割としてアセチル基という化学物質がくっついている。そのため細胞があまり機能しない状態になるが、そこにサーチュインの酵素が働くとアセチル基が外れるので細胞が再活性する。
老化を遅らせるには重要な栄養素が2つある。まずはポリフェノール。ポリフェノールにはサーチュインの発現を高めるスイッチを入れる役割を果たしている。中でも、体内でエラグ酸をもとに作られるウロリチンという成分がサーチュインを活性化させる。
エラグ酸がたくさん含まれるスーパーフードはザクロ。
サーチュインは7種類あり、中でも抗老化に機能しているのは3種類。ザクロにはウロリチンのほかにこの3つのサーチュインの活性に効果が高いポリフェノールが含まれているという。
引用元:『カズレーザーと学ぶ。』今回のテーマは「現代人の食と健康」
ザクロはエラグ酸以外にも、
カリウムが豊富に含まれており、体内の余分なナトリウムを排出する働きがあり高血圧の予防・改善が期待されます。
古くから不老長寿の食べ物として楊貴妃やクレオパトラも愛したと言われるザクロが時を超えて科学的に証明されてきました。
何かしらの効果を感じることができれば、またこのブログでご報告したいと思います。
5月 寒暖差疲労
今年のGW後半は最低気温と最高気温の差が激しかったですね。
体調を崩されていませんか?
GW中の気温差は5/3:14.7℃、5/4:16.0℃、5/5:12.9℃、5/6:5.2℃でした。
私たちの体は外気温が変化しても36℃前後で体温を一定にし、身体の機能を保っています。これは自律神経の働きによるもので、
寒いと熱を作り、暑いと発汗し熱を逃がして平熱を維持しています。
気温差が激しくなると自律神経が過剰に働き、疲労が蓄積されていきます。
これを「寒暖差疲労」といいます。
寒暖差疲労の症状
・頭痛 ・食欲不振
・首や肩のこり ・便秘や下痢
・腰痛 ・寝つきの悪さ
・めまい ・むくみ
・倦怠感 ・顔のほてり
・気分の落ち込みやイライラ
更年期障害や日頃の疲労と症状が似ているため見過ごしがちですが、実は寒暖差疲労ということもあるかもしれませんね。
前日より5度以上の気温差があったり、1日の気温差が7℃以上あると、身体に不調が出やすいそうです。
寒暖差疲労と似た、「寒暖差アレルギー」も最近よく聞くようになりましたが、寒暖差アレルギーの症状は、くしゃみ、鼻水・鼻づまり、咳などで、アレルギー症状に似ているため「アレルギー」という言葉が使われていますが、アレルギーではありません。正式名称は血管運動性鼻炎と言います。
寒暖差疲労の対策
・規則正しい生活をする
生活リズムが乱れると自律神経の乱れにつながり体調不良の原因となります。
朝起きたら太陽の光を浴びて、体内時計をリセットしましょう。そのためには早寝早起きです。
また、部屋の温度を一定にし、自分の体に合った寝具を使用し質の良い睡眠を確保しましょう。
・入浴し体を温める
38~40℃の湯舟につかることにより副交感神経が優位になり、自律神経を整えます。
血流の改善、リラックス効果もあり、質のよい睡眠につながります。
・体を動かす
簡単なストレッチやウォーキングを行い、筋肉をほぐしたり血液の循環を促し自律神経を整えることができます。
すきま時間を見つけて首、肩を回したり、トイレへ立ったついでにストレッチなど工夫してみましょう。
・なるべく温かい食事をする
気温が上がってくると行楽地ではアイスやかき氷を見かけるようになりますが、汗をかいていても内臓が冷えている場合があります。
内臓の冷えは便秘や疲労感などにもつながります。気温が上がっても冷たいものはできるだけ避け、水分も常温以上のものを飲むようにしましょう。
工夫次第で寒暖差疲労は避けられます。これからの猛暑に備えて今から体調を整えていきましょう!
4月 デトックス
あさのクリニック管理栄養士です。
桜が咲き暖かくなってきたのになんだか体がだるい・・・。それは冬にため込んだ老廃物が原因かもしれません。そんな時はデトックスがおすすめです。
デトックス (detox) とは、体内に溜まった毒を排出させること、または分解することで“毒抜き”を意味します。この呼び名は “detoxification”、解毒の短縮形です。人間の体の中には栄養や酸素などの残りカスなどの老廃物や、食品添加物、大気汚染が原因で体に入った化学物質が蓄積されていきます。デトックスは体内に溜まった有害毒素(カドミウム、水銀、ヒ素、アルミニウム、鉛など)を体外に排出することにより、体内浄化を行い、健康な身体作りを促進することです。
本来、人間の体には代謝機能が備わっており、便や尿、汗などで不要物をきちんと排出して浄化できるようになっていますが、偏った食事やストレス、運動不足など、何らかの原因で代謝リズムが狂うと、それがスムーズに行われなくなり、蓄積されていきます。
主な毒
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・タバコの煙、排気ガスなどの有害化学物質
- ・食事摂取した栄養分の残りカスなどの老廃物
- ・食品添加物、残留農薬などの有害化学物質
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・ダイオキシン、界面活性剤などに代表される環境ホルモン
- ・水銀、鉛、ヒ素などの有害金属
毒による影響
・体の不調・・・生活習慣病の原因、肩こり・冷え性など慢性的な不調、頭が重く気分が安定しない、腸が汚れて免疫力が低い、ダイエットの成果が上がらない、アレルギー体質、摂取する栄養成分の吸収が悪い
・肌の不調・・・肌の再生力が低い、肌の老化、シミ・シワ・ニキビができる
・心の不調・・・うつ病、自閉症の原因
デトックスの方法
1.食べてデトックス
・有害物質を体外へ排出する作用のある食材:寒天、こんにゃく、りんご(ペクチン)、食物繊維が多く含まれる食材
・体内の有害物質を包み込んで吸収させなくなる作用(キレート作用)のある食材
- クエン酸(酢、グレープフルーツなど)
- 硫化アリル(ネギ、ニラ)
- アリイン(ニンニク)
- ケルセチン(玉ねぎ、ケール、ほうれん草など)
・有害物質の無害化を助ける作用のある食材
- 亜鉛(牡蠣、レバー)
- セレン(イワシ、ウナギ、イカ、マグロ)
*亜鉛やセレンは有害ミネラルを無毒化し、解毒力を高めます。
2.飲んでデトックス
水を飲むことはデトックスの基本です。水は体に溜まった老廃物をすばやく排出してくれます。また、水分を補給することで体内活動を活発化させ、体内のエネルギー消費量を高める効果があります。
3.リフレッシュしてデトックス
デトックスにかかせないのが血液とリンパの働きです。これらが正常に機能していれば、毒素の排泄をスムーズに行うことができます。この2つに効果的に作用するのがリンパマッサージです。また入浴をすることも血流やリンパの流れを良くします。入浴してじんわり汗をかくことで毒素を排出することができます。冬の寒さで硬くなった体を少しずつ動かして、来たる猛暑に備えていきましょう!