VR認知症体験会@総社のご報告

こんにちは。院長の浅野です。
9月16日土曜日に、待ちに待った「VR認知症体験会@総社」を主催することが出来ました。
株式会社シルバーウッドの下河原忠道(しもがわらただみち)さんを講師にお迎えして、認知症の一人称体験(当事者としての体験)をVR(バーチャルリアリティ)の技術で体験できる、まさに私たち認知症の人に関わる全ての人が体験しておきたい、そんな体験会でした。
ご多忙の中、総社まで足をお運び頂いた下河原さん、黒田さんには改めて御礼申し上げます。
また、共催としてご支援くださった長野病院様、つばさクリニック様、藤井クリニック様、協賛くださった株式会社グロービア様、後援くださった楽しい老後を目指す晴れの国勉強会様にも改めて御礼申し上げます。
さて、気になる内容のその前に、概ね90分の体験会を通して感じたのは、下河原さんの認知症の人に対する熱い想い、愛情が溢れて溢れて溢れまくっていたということでした。
講演を聴きながら、自分の中に沸き起こってくる感情は、きっと私たち医療介護に関わるもの全てに共通した「本音の部分の願い」に響いているから、グッと来るんだろうな〜・・・と感じていました。
本当は皆、優しく関わりたい。でも、どうして良いかわからない。そして、十分な理解が出来ないまま目の前の現実(困難な状況など)に向き合うために沸き起こる葛藤・・・
それを乗り越えるだけの熱い想いをもって取り組み、また繰り返しその熱さを想い起こしていくことの大切さ・・・。
そして、内容は・・・
3つのVR体験「私をどうするのですか?」「ここはどこですか?」「レビー小体病の幻視」とその間にお話いただいた認知症の人に関わる上で大切なエッセンスが散りばめられていました。
下河原さんが運営されているサービス付き高齢者住宅「銀木犀(ぎんもくせい)」は、大切なことを大切にしたらこうなった・・・という場で、人と人の関わりや一人ひとりの人生を大切にする場そのものでした。建築の素晴らしさが目を引きますが、その建築の素晴らしさ、心地よさと相乗効果を生むのはやはりそこで働く「人」の意識の高さとそれを高めるに値する組織の哲学、ミッションだと思いました。
 
(銀木犀ホームページより)
プレゼンの中で突き刺さった言葉は
・この人の症状の原因がどうこうというよりもこの症状を体験しているということを理解すること(一人称体験の結果、はじめて実感できること)
・「ね!優しくなれそうな気がするでしょ」
・「認知症になる前は皆、何らかのリスクを背負って生きているのに、認知症と診断された瞬間からどうしてリスク無しにならなければならないのか」(若年性アルツハイマー型認知症当事者:丹野智文さんのことば)
今回のVR認知症体験会を通して、私たち医療法人サンズ、あさのクリニックの在り方、方向性を再確認することが出来ました。
向き合う一人ひとりの人生を大切にしていくこと、尊敬を持って接し続けることを実践するのは簡単ではありません。しかし、まずは自ら在り方を正し、そしてじわじわと周囲に拡げていくことで、認知症になっても不安ではない町を育てていく、その町で育っていく豊かさに人生をかけていこうと、より深く感じたステキな一日になりました。
また、ご参加いただいた方へ改めてご連絡させて頂き、感想をお願いしようと思っておりますので、ご協力いただける方はぜひともよろしくお願いします。
皆さまの感想もまた、楽しみのひとつです。
最後にもう一度
下河原さんと黒田さん、そして今回ご支援くださった皆さま、参加者の皆様に心より御礼申し上げます。