3月号 フリーペーパー Vol.96 認知症とデザイン

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外を歩くと、車を運転していると、さまざまな表示の看板を目にします。矢印を使ったり、色分けをしていたり、そこにはわかりやすい表示への工夫が凝らされています。今回はそのような案内・表示についての取り組みを知り、不安を少なく日常生活を送るためのヒントを考えていきましよう。

認知症の人も安心して過ごせる環境デザイン

福岡市が取り組んでいる「認知症の人にもやさしいデザイン」を知っていますか? 福岡市のホ ー ムペ ー ジには取り組み内容・資料が掲載されています。そこには、「認知症の人が生活をしていく上で、周囲の理解と協力のもと少しの手助けやヒントがあれば自分らしい生活の実現につながります。社会全体で認知症の人の視点に立った取り組みを進め、誰もが尊厳と希望をもって、暮らせる社会を作り出していくことが求められています。」とあります。認知症の人を含む多くの方が、より過ごしやすい環境を整えるための手引きもあリ、デザインだけでなく、暮らしを支える介護のヒントになる情報がたくさん紹介されています。

認知症の人にもやさしいデサインとは

色を分ける、目線に入るような位置・表示に配慮するなど、周囲の環境を認識しやすくすることは、多くの方にとってやさしい場所になると思います。それぞれの場所・空間に合わせた、わかりやすい表示の工夫をしてみましよう。「床の模様によっては段差に見える」「黒のフロアマットが障害物や穴に見える」「床が光を反射して、水たまりに見える」など、認知症の人が戸惑っている理由を考えて、環境に配慮した取リ組みをしている病院や施設の報告もあリます。私たちの認知症に対する姿勢・態度も生活環境の一つと考え、認知症について正しく「知る」「理解する」をすすめて、共に生活することを考えていきましよう。
(福岡市 認知症フレンドリーシティ・フロジェクト 「認知症の人にもやさしいデザイン」)
(日本総研 経済産業省「認知症共生社会に向けた製品・サービスの効果検証事業」成果報告会 事業成果報告資料⑤_株式会社メディヴァ/認知症にやさしい環境づくり 病院編)


あさクリ COLUMN「心寄せ」

初めて利用した大きな駅で、電車の時間が迫る中、わかりやすい表示に助けられ無事ホ ー ムに辿り着けた経験を思い出しました。認知症の人の話を聴き、生活の中で戸惑っている理由を一緒に考えましよう。デザイン(環境)だけでなく、人による声掛け、声色・表情・態度などの工夫も大切です。一人で考えるのではなく、不安な事や悩みを相談できる身近な人をつくりましよう。




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