こんにちは!院長の浅野です!!
権丈ゼミの皆さんのアツい感想・・・励みになります!感謝!!
慶應義塾大学商学部 Cさん
***
先日は訪問診療の見学を受け入れて下さり、ありがとうございました。
私のような、医療・介護に関する制度を学び、研究する学生にとって、実際に制度という道具を用い、サービスを提供している現場を見せて頂くことは非常に有益な経験になったと考えております。ありがとうございます。
私なりに、今回の訪問診療見学を通じて大きく二つのことを学ばせて頂きましたので、簡単にですが、以下に感想として記させて頂きます。
先ず一つ目は、国の示す方針と現場とのギャップです。現在、国は医療・介護に関して24時間体制の地域包括ケアネットワークという一つの指針を示しています。このベクトルに沿って現場はサービスを提供するよう求められているわけですが、やはりまだまだ理想の完成形と言える段階ではない。というのも、現場で働く方々が工夫を凝らしながら国の方針に従い業務を行っているものの、経済的、人的な援助が少なく、働く人に負担がかかってしまっているからです。ここに理想と現実のギャップがあると言っても過言ではないと思います。この現実をどう捉えるのか。国の示す方針が本当に正しいのか。何かのアクションが引き金となり解決に向かわないのか、それは何なのか。これらを考えながら政策提言をしなくてはいけない。3時間という短い時間でしたが、多くの課題をついて考える機会となりました。
続いて二つ目は、医師の人としての優しさ、温かさがいかに大切かです。私は藤原先生の訪問診療に同行させて頂いたのですが、先生が患者さん一人一人、またご家族や介護施設の方へも気を配って診療していた様子が非常に印象的でした。もしかすると私と同じ世代の人のなかには、医者は勉強ばかりのどこか冷徹さのある存在に映る方がいらっしゃるかもしれません。これは医学部の受験偏差値が極端に高いことや、近年の医師に対するバッシング、ネガティブな報道の影響かもしれません。しかし、私が総社で目にしたのは温かみがあり、安心して何でも相談できる町のお医者さんでした。親身になって患者さんに対応する、その周りにいる人のケアも忘れない。やがて信頼がうまれ、単なる「医者と患者」以上の人間関係がつくられていく。それが出来るのは勉学における優秀さのみならず、人間的な優しさを兼ね備えた人物のはずです。私はそんな方のこそ医師であってほしいなと今回の見学と通して強く感じました。
以上を私の感想とさせて頂きます。この度は私共の見学を受け入れて下さり、誠にありがとうございました。見学で得た知見を今後の研究活動に活かせたらと存じます。