あさのクリニック管理栄養士です。
毎年3月になると「奈良のお水取りが終わるまでは寒い」という母の口癖がでます。関西特有の言い回しのようです。お水取りとは、奈良東大寺で行われる「修二会」のことで、752年から一度も途絶えることなく続く伝統行事です。二月堂の本尊である十一面観音菩薩に対し、人々の過ちを懺悔し、国家の安泰や五穀豊穣を祈る法要です。
3月1日から14日まで開催され、12日の深夜に「お水取り」という儀式が行われます。
話は変わりますが、先日、学生以来久しぶりに握力測定をしました。
それをきっかけに握力について調べてみるとおもしろいことがわかりました。
握力は、健康寿命のカギとなるのはご存じですか?
握力は単なる手の力ではない!?
握力と聞くと、「力仕事をする人や筋トレをしている人の話でしょ?」「年をとったら弱くなるのは当たり前」と思われるかもしれません。
でも実は、握力は『これから先、どれくらい元気にくらせるかを教えてくれるとても大切な目安』だということが世界中の研究でわかってきています。
握力が弱いと何が起きやすい?
近年の研究では、握力が弱い人ほど、
- 病気になりやすい
- 入院や介護が必要になる可能性が高い
- 心臓や血管の病気、呼吸器の病気のリスクが高い
- 全体的に「体の回復力」が落ちやすい
といった傾向があることが報告されています。
つまり、握力は「手の力」だけでなく、身体全体の元気度を反映していると考えられているのです。
握力と年齢は関係ある?
確かに、年を重ねると筋力は少しずつ下がっていきます。しかし、同じ年齢でも握力に大きな差があることがわかっています。
その差を生むのは…
- 日常的に体を動かしているか
- 食事がきちんととれているか
- 生活リズムが整っているか
といった、日々の暮らし方です。
つまり、握力は年齢そのものよりも、これまでの生活の積み重ねが表れやすい部分なのです。
自宅で簡単にできる握力ケア
握力は、特別な器具や激しい運動をしなくても毎日のちょっとした動きで十分に保つことができます。
大切なのは、以下の3つです。
✔ 力いっぱいやらない
✔ 痛みが出ない
✔ 気づいたときに少し動かす
タオル握り(1日1~2分)
用意するもの:フェイスタオル1枚
- タオルを軽く丸め、片手でぎゅっと握る。
- 3秒数えてゆるめる。
- これを5〜10回繰り返し、反対の手も同じように行う。
*全力の6〜7割くらいの力で十分です。
息は止めずに自然に呼吸をしながら行いましょう。
グーパー体操
手を前に伸ばして、指を思いっきり開く。
- ゆっくりグーにする。
- これを10回程度繰り返す。
(親指が中、外交互になるようにグーにするのがおすすめ)
*開く動きを意識すると血のめぐりもよくなります。
テレビをみながらやってみましょう。
年代別平均握力
以下は年代別の握力の平均値です。握力を測ることがあれば参考にしてください。

さいごに
私は左右の握力が、31㎏くらいと嬉しい驚きでした。
握力体操をしているわけではないのですが、考えてみると布巾やタオルをよく絞っている気がします。トイレが和式から洋式になり下半身や骨盤底筋の衰えに影響するように、雑巾がけだった掃除が掃除機やお掃除ワイパーなどを使うことにより、あまり手を使って絞るという行為をしなくなった結果、握力の衰えにつながっている可能性も否定できないと感じました。
手は『第2の脳』とも呼ばれています。
手指を使うことにより脳が活性化され、認知機能の向上、認知症予防にもなります。
暖かくなってから運動を始めようと思われている方!今日からお部屋の中で握力体操を始めてみませんか?





