年度末の振り返り
皆さん、こんにちはあさのクリニックの相談員(ソーシャルワーカー)です。
あさのクリニックの平成29年度を振り返ると新しい事に挑戦をした年ではないかと思います。
院内勉強会に日頃お世話になっている訪問看護ステーションの方や他の医療機関の方にも参加いただき、様々な視点を共有した、『医療をするものうけるもの』のDVD上映院内勉強会を平成28年8月に開始しました。
連携している方々と一緒の場を共有することで、様々な職種・立場・個々の思い、気づき、考え方に触れ・出会う機会になり、院内勉強会が期待以上の結果になったのではないかと思います。
さらに、任意団体の「総社で認知症を学ぶ会」の事務局を担当し、日頃連携している医療機関の方のご協力をもらい、2つのイベントを実施しました。
1つ目は平成29年9月16日の『VR認知症体験会@総社』です。
医師、看護師、作業療法士、MSW、ケアマネジャー、地域包括職員、特養職員、薬剤師、社協職員、老健職員、グループホーム職員、訪問看護師、行政職員、デイサービス職員、小規模多機能職員、団体職員、有料老人ホーム職員、中学生の医療介護専門職を中心とした93名の方に参加いただきました。
認知症をバーチャルリアリティ技術使い、認知症の方の不安な気持ちを、『聞く』ではなく、『体験』することと、講師の株式会社シルバーウッドの下河原忠道さんの講演が加わり、自分が認知症に対して持っているイメージを知り、そのイメージが変化し、認知症の方と一緒に生活する事、認知症の方の不安に心を寄せて支援をすることについて考える機会となりました。
VR認知症体験会@総社のご報告 https://asanoclinic.com/report/1715.html
心を寄せる ~VR認知症体験会@総社開催しました~https://asanoclinic.com/report/1740.html
2つ目は平成30年3月18日には、『映画「ケアニン」上映会』の開催です。
認知症の方の利用する介護事業所で働く、新人の介護福祉士を主人公にした映画です。ある認知症の利用者への支援から、介護福祉士としての成長を描いている映画です。
認知症に対する介護(ケア)について、『認知症で人生終わりなんて、僕がさせない』という映画の紹介するセリフなど、多くの場面や多くの深い言葉に触れ、様々なことを考えることができる内容でした。
多くの方からのご協賛をきただき、総社市民会館を会場に入場料無料で開催し、358名という多くの方と一緒に感動の映画をみることができました。
映画「ケアニン」上映会を開催しました。https://asanoclinic.com/info/2207.html
平成30年度も引き続き、認知症についての理解を増やすこと、認知症の支援について考えることのできる場などの企画を検討していきたいと思います。
新年度の最初のあさクリフリーペーパー4月号は、4月2日から配布開始します
医師募集のお知らせ
関わらせていただいた患者様たちは、濃厚な医療を要する時期を経て、軽快されて元の生活に戻ったり、場合によっては障害を残して転院や、施設入所になることもありました。
心を寄せる ~VR認知症体験会@総社開催しました~
『心を寄せる』:思いをかける。好意をいだく。 関心をもつ。熱中する。傾倒する。
相談員の向川です。
『心を寄せる』という言葉は、数年前に出会った言葉で好きな言葉の一つです。
平成29年9月16日(土)、あさのクリニックが事務局の『総社で認知症を学ぶ会』は、第1回目の勉強会として、念願の『VR認知症体験会@総社』を(株)シルバーウッドの下河原さんと黒田さんをお招きし、50名定員の体験会を2回開催しました。(当日キャンセル等あり、計93名の参加でした)
(株)シルバーウッド VR認知症プロジェクト http://silverwood.co.jp/vr/
このVR認知症体験会は、昨年、全国の認知症についての取り組みやニュースを調べていた時にたどり着いたものです。
当初は、なんか面白そう、新しい!!という興味でしたが、VR認知症についての記事をたくさん見聞きする中で、体験会というものが各地で開催されていることを知り、この体験会を総社で開催したいと思うようになり、今年の2月に問い合わせを行い、そして今回、実現することができました。
バーチャルリアリティ(VR)で体験する認知症の1人称体験に、講師の下河原さんが私たちに伝えていただいた、認知症のある方への想い、取り組みなどの言葉の一つ一つが加わり、認知症のある人たちの生活、不安や歓喜などの気持ちに今までよりも『心を寄せる』ことが大切であることを実感することができました。
シルバーウッドのサービス付き高齢者向け住宅の銀木犀http://ginmokusei.net/の地域とつながる取り組みは、地域に当たり前にある、集いの場になっており、うらやましく、そして真似をしたくなる取り組みでした。
講義中で印象に残った言葉の一つに、『地域から認知症のある人を分離する社会は、無意識の偏見を育む素地を作ってしまっているのではないか』とありました。偏見を【生む】ではなく、偏見を【育む】とい言葉は、専門職という立場だけでなく、一人の地域で生活する立場でもある私たちへの強いメッセージであったのではないかと思いました。
誰もが住み慣れた地域で生活を続けることに心を寄せる、その地域で生活している人に心を寄せる、なぜ生きづらい社会なのかに心を寄せるなど、多く事を考える機会となりました。
当事者にならないとわからない体験を、VR技術で自分の事として体験し、当事者の感情を想像し、そして心を寄せる事の大事さを気づかせていただいた、VR認知症体験会。
今回の経験をしっかりと業務に生かすこと、そして、認知症への理解を広める取り組みも少しずつ行っていきたいと思います。
大変お忙しい中、総社まで来ていただいた下河原さん、黒田さん、誠にありがとうございました。とっても楽しく、そして貴重な体験となりました。これからも、いろんな面でご協力ができたらと、職員一同思っています。
VR認知症体験会@総社のご報告
本当は皆、優しく関わりたい。でも、どうして良いかわからない。そして、十分な理解が出来ないまま目の前の現実(困難な状況など)に向き合うために沸き起こる葛藤・・・

下河原さんと黒田さん、そして今回ご支援くださった皆さま、参加者の皆様に心より御礼申し上げます。
平成29年7月31日 午後外来休診のお知らせ
平成29年7月31日(月)の午後の外来ですが、院長出張のため休診とさせていただきます。
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