あさのクリニック管理栄養士です。
夏の終わりから秋にかけて、「いつもより髪が抜けている気がする…」と感じることが増えていませんか?
私もその1人で、毎年悩まされています。
髪の毛は毎日少しずつ生え変わっているため、ある程度抜けるのは自然なことではありますが、秋口は特に「こんなに抜ける!?」とびっくりしてしまいます。
秋の抜け毛には、夏の間に受けたダメージや生活習慣の変化が関係していることがあります。
今回は、秋口に抜け毛が増える理由と、日々の生活でできる対策を紹介します。

毛髪サイクル(ヘアサイクル)とは?
髪の毛は、一定サイクルで生え変わっています。このサイクルを「毛髪サイクル(ヘアサイクル)」といい、 1本1本の髪の毛が生えてから抜けるまでを繰り返しています。
毛髪サイクルが崩れると・・・
- 成長期が短くなる → 髪が十分に育たない
- 休止期が長くなる → 抜け毛が増える
- 新しい髪の生え始めが遅くなる → 全体のボリュームが減る
健康な人でも、1日に50〜100本程度の抜け毛は自然なことです。
季節の変わり目や、生活習慣の変化で、一時的に抜け毛が増えることもあります。

秋口の抜け毛の原因は?
- ① 夏の紫外線のダメージ
髪や頭皮も紫外線の影響を受けます。
夏に強い紫外線を浴び続けると、頭皮が乾燥したり、髪の毛をつくる毛包周辺に負担がかかったりします。
紫外線量は1990年の観測以降10年あたり4.6%の割合で増えていっています。帽子や日傘などを活用して、頭皮も紫外線から守る必要があります。
- ② 暑さによる睡眠不足・疲労
夏は暑さで寝苦しくなったり、食欲低下により生活リズムが乱れやすい季節です。
髪の成長にも、十分な睡眠、全身の健康状態が関係しています。
- ③ 食事量・栄養バランスの乱れ
「暑いからそうめんだけ」「食欲がないから果物だけ」など夏は食事が簡単になりがちです。
髪の主成分は「ケラチン」というタンパク質です。タンパク質だけでなく、鉄、亜鉛、ビタミン類など、さまざまな栄養素が髪の成長を支えています。特定の食品だけを食べれば髪が増える、というものではありませんが、大切なのは、必要な栄養素を不足なくとることです。
- ④加齢による変化
年齢を重ねると、髪が細くなったり、髪の成長サイクルが変化したりすることがあります。
そのため、以前と同じ程度の抜け毛でも「髪が減った」と感じやすくなります。
秋の抜け毛対策は「髪だけ」ではなく、体全体から
- ① 毎食タンパク質を意識する
髪の材料となるタンパク質を、肉・魚・卵・大豆製品などからバランスよく食べましょう。
割と1日1回食べればいいと思われている方もいらっしゃいますが、朝・昼・夕毎食食べるようにしましょう。

- ② 鉄・亜鉛も不足させない
鉄は赤血球の材料となり、全身への酸素運搬を支えます。亜鉛はさまざまな酵素の働きに関わるミネラルです。
- 鉄:赤身肉、レバー、魚介類、大豆製品、小松菜など
- 亜鉛:牡蠣、肉、魚、卵、焼き海苔、アーモンドなど
ただし、サプリメントを自己判断で大量に摂ることはおすすめできません。まずは普段の食事を整えることから始めましょう。

- ③野菜や果物も忘れずにバランスよく
ビタミンやミネラルを補うためにも、野菜・果物を意識的に食べるようにしましょう。
特に「髪に良い食品」だけを探すのではなく、主食・主菜・副菜をそろえることが、結果的にさまざまな栄養素を摂る近道です。

- ④適切な洗髪
洗髪は基本的に1日1回を目安に。軽くブラッシングをしてから、ぬるめのお湯で頭皮と髪を十分に濡らし、シャンプーをよく泡立て、指の腹でやさしく洗いましょう。シリコンブラシを使う場合は、強くこすらず、頭皮を軽く動かす程度に。
すすぎは丁寧にしっかり洗い流しましょう。
- ⑤睡眠と休養も「髪のケア」
髪だけを一生懸命ケアしても、体が疲れていては十分なコンディションを保てません。
睡眠時間を確保し、適度に体を動かし、無理のない生活リズムを整えることも、髪を健やかに保つための土台になります。
- ⑥抜け毛が続くときは「年齢のせい」と決めつけない
季節による変化はありますが、抜け毛が長期間続く、急に髪が薄くなった、部分的に脱毛しているなどの場合は、単なる季節性ではない可能性もあります。貧血、甲状腺疾患、ホルモンの変化、薬剤性など、様々な原因が考えられるため、気になる場合は皮膚科などの医療機関に相談しましょう。
まとめ
髪は体の状態を映す「鏡」とも言われます。抜け毛が気になったときこそ、髪だけを見るのではなく、 最近の食事、睡眠、疲れ具合を振り返ってみましょう。
秋口の抜け毛は、夏の紫外線や暑さによる疲労、 食生活の乱れなど、原因は一つではなく複雑に絡み合っています。
サプリや高価なヘアケア用品を取り入れる前に、「夏の疲れをリセットして、髪をつくる材料をきちんと補給する」ことが大切です。









