あさのクリニック管理栄養士です。
10月20日は「世界骨粗鬆症デー」です。
1998年、国際骨粗鬆症財団(IOF)と世界保健機構(WHO)によって、骨粗鬆症と骨代謝障害の啓発を目的に制定されました。
10月20日は大阪城や姫路城、高松のシンボルタワーなど日本各地でブルーライトアップされます。
骨粗鬆症とは?
骨粗鬆症とは、骨の量(骨密度)や骨の質が低下して、骨がもろくなって骨折しやすくなる病気です。
骨は一度作られたらずっとそのままでななく、骨は常に新しく作り替えられています。
この働きを「骨のリモデリング」といい、「古い骨を壊す(骨吸収)」と「新しい骨を作る(骨形成)」を繰り返すことで、丈夫な骨が保たれています。
しかし、年齢や女性ホルモン(エストロゲン)の減少、栄養不足、運動不足などにより、このバランスが崩れると、骨を作るスピードより壊すスピードが上回り、骨粗鬆症へとつながります。

骨粗鬆症が女性に多い理由
骨粗鬆症は男性より圧倒的に女性に多い病気です。
その大きな理由は、更年期以降に女性ホルモン「エストロゲン」が急激に減少するためです。
エストロゲンには骨が壊されすぎるのを防ぐ働きがありますが、閉経後はその働きが弱くなり、骨量は最初の5~10年で大きく減少するとされています。
一方男性は、エストロゲンが加齢とともにゆるやかに低下するため、骨量もゆっくり減っていきます。男性は女性に比べて、骨が太く、骨密度が高く、筋肉量が多いため、骨にかかる刺激も維持されやすく、骨粗鬆症になりにくい傾向があります。しかし、男性も油断は禁物です。男性の骨粗鬆症は女性よりも少ないものの、男性の約4人に1人は骨粗鬆症患者とされています。
また、高齢になると食事量が減ることや、日光を浴びる機会が少なくなることも、骨密度低下の一因になります。
カルシウムだけでは丈夫な骨は作れない
「骨にはカルシウム」とよく言われますが、カルシウムだけをたくさん摂っても丈夫な骨にはなりません。
骨づくりには、さまざまな栄養素が連携して働いています。
- カルシウム
骨の主成分となる栄養素です。
・牛乳、ヨーグルト、チーズ、小魚、小松菜、豆腐などに多く含まれます。

- マグネシウム
骨の約50~60%が骨に存在するミネラルで、カルシウムとバランスを取りながら丈夫な骨を維持する働きがあります。また、ビタミンDが十分に働くためにも欠かせない栄養素です。
・ナッツ類、海藻、大豆製品、玄米、ほうれん草などに多く含まれます。

- ビタミンD
腸からのカルシウム吸収を助けます。
・鮭、さんま、いわし、きのこ類に多く含まれ、日光を浴びることで体内でも作られます。

- ビタミンK
吸収されたカルシウムを骨へ届け、骨に定着させる働きがあります。
・納豆、小松菜、ほうれん草、ブロッコリーなどに豊富に含まれます。

- タンパク質
骨の約3割はコラーゲンなどのタンパク質でできています。骨の「鉄筋」のような役割を果たし、その上にカルシウムなどのミネラルが付着することで丈夫な骨になります。
・肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などを毎食取り入れることが大切です。

骨を丈夫にする運動
骨は負荷がかかることで、「もっと丈夫になろう」と骨を作る細胞(骨芽細胞)が活発になります。
また、骨芽細胞の働きを助ける骨芽細胞前駆細胞(骨を作る細胞のもとになる細胞)も刺激され、骨づくりが促されます。
骨粗鬆症予防には、体重が骨にかかる「荷重運動」と筋力をつける運動がおすすめです。
- ① ウォーキング
ウォーキングは骨に適度な刺激を与え、骨密度の維持に役立ちます。また、足腰の筋力やバランス能力も向上し、転倒予防にもつながります。
・目安:1日30分程度、週3~5回

- ② スクワット
スクワットは太ももやお尻など大きな筋肉を鍛える運動です。骨盤や大腿骨に適度な負荷がかかるため、骨を丈夫にする効果が期待できます。
・目安:10~15回を1~3セット
注意点:膝を曲げた時、つま先より膝が出ないようにしましょう。膝を痛めてしまう可能性があります。
呼吸をしながらゆっくりと行いましょう。

- ③ かかと落とし
かかとをゆっくり持ち上げ、ストンと床につける動作を繰り返す運動です。かかとから伝わる適度な衝撃が足や股関節、背骨などの骨に刺激を与え、骨を丈夫に保つ効果が期待できます。また、ふくらはぎの筋力アップやバランス能力の向上にも役立ち、転倒予防にもつながります。
・目安:10~20回を1~3セット
注意点:高齢者や骨粗鬆症と診断されている方は、転倒防止のため机や壁に手を添えて行うようにすると安全です。

まとめ
骨は年齢とともに弱くなりますが、その変化は毎日の生活習慣によって大きく左右されます。
「骨貯金」は若いうちだけでなく、何歳からでも始められます。骨粗鬆症は自覚症状がなく、骨折して初めて気づくことも少なくありません。
40歳を過ぎたら、骨密度検査を定期的に受け、自分の骨の状態を知ることも大切な健康管理の一つです。
骨粗鬆症予防も日頃からコツコツですね!
参考:公益財団法人 骨粗鬆症財団 https://www.jpof.or.jp






