高齢者住まいACP推進研修(2020年2月19日実施)報告

2020年2月19日にサービス付き高齢者住宅メイプルを会場に標記の研修が開催されました。

この研修は、令和元年度 厚生労働省老人保健健康推進等事業 高齢者住まいにおけるACPの推進に関する調査研究事業です。

主催:株式会社日本総合研究所
講師:株式会社シルバーウッド 下河原忠道 氏
日時:2020年2月19日 17時15分~20時15分

この度は、ご縁をいただき、総社市の施設での開催となり、当院は微力ながら開催の準備にご協力させていただくこともできました。

当日は、定員50名の中、会場をご提供いただいた、サービス付き高齢者住宅メイプルの職員の皆さんだけでなく、総社市を中心にグループホーム、有料老人ホーム、特別養護老人ホーム、訪問看護ステーション、訪問診療クリニックなどに参加いいただき、多事業所、多職種が参加の研修となり、あっという間でした。

 

 

研修は、老い、延命、終末期、ACPについての講義に加え、VR技術を使った1人称体験を通したグループワーク、ロールプレイングがあり、
これまでの業務を振り返るだけでなく、これからの業務についても考える機会となりました。

また、下河原さんからは、株式会社シルバーウッドが運営されている、サービス付き高齢者住宅 銀木犀でごく当たり前に行われている生活(暮らしの)支援、ご入居者の生活の様子、役割のある生活の大切さなどもからも、この度の研修のACPについて考える機会となりました。

 

 

 

 

 

 

株式会社シルバーウッドの下河原さんは、2017年、2018年とこちらも総社市で開催されたVR認知症体験会に講師で来ていただいており、毎回私たちによい刺激を頂いています。
2017年 VR認知症体験会報告ブログ ①https://asanoclinic.com/report/1715.html ②https://asanoclinic.com/report/1740.html
2018年 VR認知症体験会報告ブログ https://asanoclinic.com/report/2686.html

 

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以下は、研修に参加した職員(看護師・相談員)の感想です。

 

私は、看護師として講義を受け、VRで一人称だが、五感で感じながら立体的な刺激を受けた。病院勤務時の心臓マッサージを実際し、
漠然とリバースする事を目的に行っている日々もあり、そこで戻って日常生活を送る人々も看護してきた。また、現在施設の人々を
医師と一緒に診療する立場となり、本人の思いに寄り添う時間を常に作る場を設けている。

医療の診察の場だけでの、治療や今後の方針についてまとめた話だけでなく、現状の施設での何気ない会話からの、日常生活をどの
ように過ごしたいか等の意思表示などを、私達医療者がサポートすることも必要性があると思った。

「看取り」の定義は、無益な延命治療をせずに、自然の過程で老衰死していく高齢者を見守るケアすること」この『無益な』が、
人それぞれの得た知識の差や、個々の思考の違いによって違いがある。その為、十分なコミュニケーションの必要性があると考える。
高齢者施設のそれぞれの方針が、介護職の思いや行動などが、施設入所者や家族との日頃のコミュニケーションすることで、日常の
介護や医療の充実の延長から看取りの場へ繋がると考える。

ここでのチームビルディングが、私が所属している訪問診療や外来での役割もあり、日常に医療連携充実するのが、日々のコミュ
ニケーションである。研修での、点滴や食事など加齢に伴い、老いて最期を迎える過程を、山猫が山に向かって静かに亡くなると話
があった。昔飼っていた猫が自然に居なくなったのは、山に向かって亡くなったと聞いていた。しかし、現在の社会で、猫や犬もは
じめ、人間もそれぞれの医療の充実の中での生活と変化している。この環境因子の一人である看護師として、老いていく事を、どの
ように捉え、メリット、デメリットを自分自身の言葉で患者や家族に、その場その場で伝えられるようなコミュニケーションを実践
する。一緒に悩み、一緒に考え、時には医療者として引き受ける必要もある。

グループワークでは、施設へルーパーの方の、「亡くなる事や、病院へ入る事や、それからどうなったのか、等聴いてはいけない
様な雰囲気があり、誰も言葉にしない」と聞いた。

また、他の事業所の診療補助されている方も、「今後どうなるのか、予測も出来ないので、あんなに元気な人が、一気に悪くなって
いると印象になる。」と聞き、人が生きる過程は、一般的に伝えられているが、亡くなる過程が一般化されてなく、見てはいけない
ような状況にあるのが、現実である。日本の超高齢社会で、人生の幕の閉じ方を、誰もが知ることができる社会にすることも、医療
者の役割なにかもしれないと考えた。

その為には、相手が医療者であったとしても、人がどのような過程で亡くなるのかを知らないので、わかりやすくコミュニケーション
をとる必要性がある。                                         看護師 大塚美智子

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この度VRを使用した、ACP:最後までどのように生きたいか、を支える研修に参加し、もう一度、患者さんの人生をどのように支
えるかを考え直すきっかけになりました。

この研修の初めに「病院で死にたい人は手を挙げてみて」と言われました。手はまったく挙がりませんでしたが、実際自宅や施設で
の看取りに対して「どうしたらよいか分からない」「怖い」といった意見も多くみられ、疑似的に心肺蘇生を受ける体験や1人の利用
者の施設入所から看取りまでをバーチャルで体験することで、わたしたち関係職種は何を大切にすべきか、どのように行動していく
のか、というプロセスを考えました。

私たちは診察の場面で、患者さんやご家族から、今までどんな生活をしてきたのか、なにを大切にしているのか、お話をお伺いする
ことがあります。だた、この度の研修を聴き、私たちは点でしかなく、普段支えているスタッフの方たちは、もっとその患者さんの
性格や大切にしていること、ご家族との関係などを知っていることを改めて気づかされました。

「死」はどなたにも訪れる一方で、避けてしまいがちな話題だと思います。話をしていない内容だからこそ、介護に関わる職種以上
にご家族は直面すると悩み・不安を抱きます。

その時に、普段から関わるスタッフが、繰り返し家族と話をしていくこと、何度でも本人の思いを代弁し、決断した結果を支えてい
くこと、そしてその状況を我々医療者も把握・尊重していくことが必要だと思いました。

そのためには、普段から患者さん・ご家族はもちろん、介護に関わるスタッフの方々と日々コミュニケーションを取っていくことが
重要だと感じました。

この度の研修後、参加者の方々から、「考えるきっかけになった」など、さまざまなお声掛けをいただきました。今回は参加者も限
られた中での研修でしたが、参加できなかった方々へも研修内容を踏まえて、今後もACPについてお伝えしていきたいと思います。

この度は、研修をお声掛け頂いたシルバーウッドの皆様・日本総合研究所の方々、会場を提供頂いたサービス付き高齢者向け住宅メイプルの皆様、
本当にありがとうございました。                                      相談員 富田愛子

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2020/03/16 活動報告