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6月号 フリーペーパー Vol.99 防災

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災害はいつでも起こる可能性があります。私たちは、梅雨時期に防災についての記事を作成し続けています。
災害とは、洪水や土砂崩れ、地震、台風接近という出来事ではなく、それによって人的な被害や社会生活に支障が生じる事態を指すそうです。非常時の対策はもちろんですが、普段できることを考えることが必要です。

防災・減災 について話をしたこと、考えたことがありますか?

市町村から発表される避難情報 (内閣府 防災情報のページ)
警戒レベル5は、すでに安全な避難ができず命が危険な状況です。警戒レベル5の緊急安全確保の発令を待ってはいけません。警戒レベル4の避難指示までに必ず避難!

あさクリフリーペーパー:防災

警戒レベル3で避難に時間を要する人は避難を!

避難に時間を必要とする人は、どのように避難するのか、協力してくれる方はいるのかなどを日頃から考えておくことも必要です。一人で考えず、地域の方などと話し合いをして、避難訓練もしておきましょう。家族だけでなく、近所・地域とのコミュニケーションをとることを意識することは、いざという時の大きな助けになります。お住いの都道府県、市区町村では、ハザードマップを作成し公表しています。土砂災害の危険箇所、予想される浸水の深さなどの情報や避難場所が表示されています。防災・減災について考えるきっかけとしてハザードマップを確認してみましょう

あさクリ COLUMN「防災・減災を知る」

内閣府のホームページには、防災情報ページがあり、災害被害を少なくする取組や減災について知ることができます。「減災のてびき」「みんなで減災」「7つの備え」など、日頃からの取組が紹介されています。インターネットを見ることができない方もいると思います。まずは家族・友人・ご近所の方と一緒に見てみませんか。【内閣府 減災】で検索すると見つけやすいと思います。
2024/06/04

5月号 フリーペーパー Vol.98 熱中症

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気象庁が発表する最高気温が35度以上の日は猛暑日、30度以上の日は真夏日、25度以上の日は夏日と言われており、テレビ・新聞等で見聞きしていると思います。その時には「危険な暑さです」「熱中症に気を付けて下さい」といった言葉もあります。暑い季節はもうそこまで来ていると思って、体も心も準備をしていきましょう。熱中症は命にかかわるものです。

\今日から実践できる/ 熱中症と対策を知り工夫しよう!

  • 普段からできる熱中症対策
    熱中症の予防は、脱水と体温の上昇を抑えることが基本です。個人の予防だけでなく、周囲の方からの声かけ、気づきも大事ですので、地域で取り組みましょう。
    • 暑さに慣れて、暑さに備える
      暑熱順化(しょねつじゅんか)を知っていますか?やや暑い環境で運動(ウォーキング等)をして汗をかく機会を増やし、少しずつ暑さに慣れていくことです。運動習慣を持つ機会にもなります。
    • 水分をこまめにとる
      喉が渇く前から取ることが大切です。起床時や入浴前後にも水分補給を心がけましょう。ビールなどのアルコール類は水分補給にはなりません。
    • 暑さから身を守る
      外に出る際は無理はしないで、日陰で休憩をとりましょう。屋内でも風通しを良くする、エアコンの活用、服の工夫も加えて暑さを調節しましょう。
    • 体力や体調に目を向ける
      風邪等の発熱などいつもより体調の悪い時や、二日酔いの時は暑い場所に行くのは避けましょう。
  • 熱中症は、症状によって、Ⅰ度、Ⅱ度、Ⅲ度に分類されています。対処方法は、Ⅰ度は症状が改善している場合のみ、現場の応急処置と見守りです。しかし、Ⅱ度・Ⅲ度の症状や、Ⅰ度の症状の改善が見られない場合は、すぐに病院へ搬送しましょう。熱中症の方への対応は、声をかけたときに返答があるかどうかがポイントです。返答が少しでも「何か変だな」と感じたときは、Ⅱ度以上と判断し、すぐに病院へ搬送しましょう。

    参考:日本救急医学会 熱中症診療ガイドライン2015
    環境省 熱中症予防情報サイト 熱中症環境保健マニュアル 2018

    あさクリフリーペーパー:熱中症

あさクリ COLUMN「自分にできること」

いろいろな場面で私たちは「自分は大丈夫」という気持ちを持っていると思います。そうであって欲しいという希望なのかもしれません。しかし自分の体調は気持ちだけではコントロールはできないと思います。今回の内容の熱中症対策、熱中症の症状をいつでも確認できるようにしておき、熱中症の予防や対処につながる行動をしましょう。
2024/05/01

4月号 フリーペーパー Vol.97 うんこ

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うんこをした時に、 するっと出たなぁ、出が悪かったなぁに加えて、どんな形や柔らかさをしているか気にしたことはありますか? 普段のうんこの形や柔らかさ、出る間隔を知ることで、いつもと違う体調に気づくことになるかもしれません。うんこがどんなものか気にしてみませんか?

自分のうんこ知っていますか?

「排便はありましたか?」「便はでましたか?」「いつから便がでてないですか?」「便はどんなものでした?」と、「便」という言葉をよく使いますが、 わかりやすく、伝わりやすい、「うんこ」という言葉を使用しています。

  • 下剤の種類もいろいろ

    下剤には、便を柔らかくさせるもの、腸を刺激して排便を促すものがあります。食事、生活リズム、体調などに目を向けつつ、長引く便秘には、医師の診察をうけることも考えましょう

    日頃のうんこの状態は?

    血がついている。下痢が続く。便秘が続く。いつもと違ううんこ。受診する際は、上の表の表現を使用したり、「血が混じっている」「○○日出ない」「うんこが出ても少ない」「下痢が終わると便秘が続く、この繰り返しなんです」など、具体的に伝えてください。

  • うんこは「何で」できているのか?

    みなさんは、うんこは食べた物のかすで、できていると思っていませんか。もちろん食べた物のかすもありますが、食べ物の大部分は体に吸収されています。うんこの中身の大半は水分です。残りは3分の1ずつ、腸内の古くなった腸壁細胞の死骸、腸内細菌の死骸、食べ物のかすです。便秘の原因は、食べていないではなく、水分不足のことも多いです。

    参考:「うんこのなかみ」
    日本科学未来館科学コミュニケータブログ

「身近な情報源」

うんこをテーマとしたフリーペーパーは今回で8回目です。発行だけでなく、診療の際、うんこの硬さ・柔らかさや状況を聞くときには、私達もフリーペーパーを活用しています。うんこが、体の調子を伝える情報になる身近な存在であることを知って頂き、うんこの形や量、回数、 色、出す時の痛みの有無などを気にかけるきっかけにして頂けたら幸いです。
2024/04/02

3月号 フリーペーパー Vol.96 認知症とデザイン

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外を歩くと、車を運転していると、さまざまな表示の看板を目にします。矢印を使ったり、色分けをしていたり、そこにはわかりやすい表示への工夫が凝らされています。今回はそのような案内・表示についての取り組みを知り、不安を少なく日常生活を送るためのヒントを考えていきましよう。

認知症の人も安心して過ごせる環境デザイン

福岡市が取り組んでいる「認知症の人にもやさしいデザイン」を知っていますか? 福岡市のホ ー ムペ ー ジには取り組み内容・資料が掲載されています。そこには、「認知症の人が生活をしていく上で、周囲の理解と協力のもと少しの手助けやヒントがあれば自分らしい生活の実現につながります。社会全体で認知症の人の視点に立った取り組みを進め、誰もが尊厳と希望をもって、暮らせる社会を作り出していくことが求められています。」とあります。認知症の人を含む多くの方が、より過ごしやすい環境を整えるための手引きもあリ、デザインだけでなく、暮らしを支える介護のヒントになる情報がたくさん紹介されています。

認知症の人にもやさしいデサインとは

色を分ける、目線に入るような位置・表示に配慮するなど、周囲の環境を認識しやすくすることは、多くの方にとってやさしい場所になると思います。それぞれの場所・空間に合わせた、わかりやすい表示の工夫をしてみましよう。「床の模様によっては段差に見える」「黒のフロアマットが障害物や穴に見える」「床が光を反射して、水たまりに見える」など、認知症の人が戸惑っている理由を考えて、環境に配慮した取リ組みをしている病院や施設の報告もあリます。私たちの認知症に対する姿勢・態度も生活環境の一つと考え、認知症について正しく「知る」「理解する」をすすめて、共に生活することを考えていきましよう。
(福岡市 認知症フレンドリーシティ・フロジェクト 「認知症の人にもやさしいデザイン」)
(日本総研 経済産業省「認知症共生社会に向けた製品・サービスの効果検証事業」成果報告会 事業成果報告資料⑤_株式会社メディヴァ/認知症にやさしい環境づくり 病院編)


あさクリ COLUMN「心寄せ」

初めて利用した大きな駅で、電車の時間が迫る中、わかりやすい表示に助けられ無事ホ ー ムに辿り着けた経験を思い出しました。認知症の人の話を聴き、生活の中で戸惑っている理由を一緒に考えましよう。デザイン(環境)だけでなく、人による声掛け、声色・表情・態度などの工夫も大切です。一人で考えるのではなく、不安な事や悩みを相談できる身近な人をつくりましよう。
2024/03/01

2月号 フリーペーパー Vol.95 認知症

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クリニックの入口の棚には「認知症をニンチと言わないで!」と記載された缶バッチがあります。深く考えないまま認知症を「ニンチ」と略して「ニンチが進んだ」と言う方がいるかもしれません。それは認知症への理解ではなく、偏見や差別を育んでしまう言葉なのかもしれません。

認知症を理解する

認知症の人は人との関りの変化や環境の変化についていけない病気です。

高齢社会において、認知症という言葉を普段の生活の中で見聞きする機会がふえていませんか?高齢者の交通事故や、行方不明の報道など「認知症だからではないか」という先入観で、マイナスなイメージを持ってしまうことは少なくありません。最近では、認知症の診断を受けているご本人が普段の生活で得た経験をテレビやラジオ、本、講演会などで伝えてくださる機会もあり、認知症に対する誤解や偏見に気づかされることもあります。

認知症と災害

誰もが不安や戸惑いを感じる災害時の避難生活。認知症の人、障害児者やその家族の方々は、周囲の皆さんが理解して対応することで、少しでも安心できる状況になるかと思います。災害時の認知症の人への接し方については、社会福祉法人東北福祉会 認知症介護研究・研修仙台センターが監修の「避難所での認知症の人の家族支援ガイド」を参照・引用し、下記の図を作成しました。「備えあれば憂いなし」ぜひ知っていただきたいです。
2024/02/06