あさのクリニック事務長の椎野です!
ちょっと…いや、結構時間があいてしまいましたが、見学研修の感想文を頂きました!
(古田さん、西川さん、申し訳ありません!!)
3/19に慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科の古田さんと、済生会横浜市東部病院の西川さんに、
はるばる神奈川県からご来院いただきました。
ありがとうございました!
以下に、見学の感想文を掲載させていただきます。
【古田さん】
3月19日に見学をさせていただきました、神奈川県の古田でございます。
お忙しい中、丁寧にご説明いただきましてありがとうございました。
ちょうど前日に、上映会『ケアニン』を見せていただいた後でしたので、先生の患者さんへの
言葉・所作の意味合いを考えながら拝見するように意識しました。
最も納得したのは、先生のご説明にもありましたが、『医学的に正しいことと、
その人の生活・希望が成り立つかを踏まえた選択』でした。
患者さんやご家族が生活をトータルで納得できるように、満足できるようにコーディネートする事が
重要なことを見せていただきました。
症状に加え、お気持ち、生活スタイル、ご家族の気持ちその人と環境を取り巻くすべてに目を向けてコーディネートする。
プライマリケアは病気を診るだけではなく、生きていくことを丸ごと支援する存在なのだなと、改めて実感させて頂きました。
診察を受ける患者さん方の笑顔がまぶしく、実に楽しそうに先生にお話されるお顔は大変心温まり、
双方の気持ちが向き合えているのだと感じました。
また、クリニックのスタッフの皆様のアットホームな雰囲気にとても心ひかれたところです。
チームは、顧客に向けた価値を一丸になって達成する存在と考えます。
その為には、各々が必要な何かを自律的に考え、協働して動く必要があると思いますが、スタッフの皆様が楽しそうに
患者さんのために何ができるかを話している姿をみて、その素地が整っているのだなという印象を持ちました。
価値観を合わせていく作業は大変な作業ですが、達成するととてもいい効果が表れる事を確信させていただきました。
お聞きした、スタッフ間での夢の共有は非常に興味深く、私も実践できるか検討してみたいと思っております。
組織の理念や大切にする価値基準を共有する事は非常に需要とよく聞きますが、
スタッフの気持ちや目標を聞かずに組織の価値基準を統一しようというのは乱暴なのかもしれないと気づかされました。
スタッフの皆様がアットホームでありチームとしてまとまっていると言うのは簡単ですが、
それを意識的に作りあげるには多くのご苦労があったと思います。
・病気だけではなく、生活・生きていく事に寄り添う医療
・幸せな人が働く、幸せな職場
この2点が今回の見学で最も心に残ったキーワードです。
医療の目的、チームビルディングについて非常に大きなヒントを頂きました。
お忙しい中、スタッフの皆様誠にありがとうございました。
慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科 古田裕亮
【西川さん】
川崎の西川です。先日は見学の機会をいただき、ありがとうございました。
前日の「ケアニン」上映会から、大変お世話になりました。
私は企業から医療機関に転じて7年。
救急医療や高度医療を手掛ける自身の勤務先の様子が、医療現場体験のほぼすべてになっています。
もっと視野を広く、地域包括ケアの現場を肌で感じることで、今後の仕事に活かしていければ、と思いました。
また、自身が介護する当事者になる年齢にさしかかり、実際の患者さんやお宅の様子を知ることは、
とても意味のあることと思い、参加させていただいきました。
「患者さん中心」をキーワードに、感想をまとめてみました。
1.患者さん中心の「現場」
まずは開放感と温かみのある外来に、驚きました。
各所、待合、診察室、通路、トイレともつくりが心持ち広く感じられ、患者さんにとっては、
自宅にいるかのような安らぎを感じることができるように思いました。
診療中は十分に時間をとり、特に、電子カルテに向き合う時間を最小限にして、患者さんや家族との対話に集中されています。
その裏には徹底した効率化や事前情報収集があり、試行錯誤の賜物であるように感じました。
往診場面では、おおむね、老老介護と呼ばれるご自宅の状況にはじめてお目にかかりました。
家族が遠方におり、ヘルパーさん等、日常の公的サービスではままならないように感じる場面も見えましたが、
そのような状況下での往診は、患者さんにとっては「安らぎ」そのものでしょう。
診療以上に、その患者さんとの会話を重視し、いわば、病気以上に生活を診ている、という様子を目の当たりにしました。
2.患者さん中心の「スタッフ」
患者さんに対して一丸となって対応する「一体感」を、スタッフの方に感じました。
医療事務の方はいわゆる“事務服”を着ている医療機関が多いですが、医療職と同様にユニフォームを着用し、
同じ医療を提供するスタッフとして位置付けられていると感じました。
そして、一人の患者さんに対して、ほぼ全員がその方を把握されていたり、専門性のカベを感じさせない雰囲気の良さが
仕事時や休憩時の会話から感じられたりと、患者さん中心の医療を行う上での基盤を「全員で」作り上げている様子が伝わってきました。
3.患者さん中心の「地域貢献」
本業を着実に進めながらも、「ケアニン」上映会やVRを使った認知症体験など、先進的な活動を総社の住民の皆さんに提供されています。
<地域の高齢者を支える>ことをミッションとされている、院長の浅野先生や事務長の椎野さん等の気概が伝わってきます。
(時間がいくらあっても足りない感じかもしれませんね!)
この、地域での取組を通じて、結果として日本の地域医療を先導する存在になっていただければ、と期待しております。
末筆ながら、あさのクリニックさんのますますのご発展を祈念しております。
ありがとうございました。
西川 泰弘
2018/05/08