3月号 フリーペーパー Vol.72 うんこ
するっと出たなぁ、出が悪かったなぁ、などの感想だけでなく、どんな形や柔らかさをしているか気にしたことはありますか?
体調などにより、水っぽかったり、硬くて出にくかったり、悩まされている方もいるのではないでしょうか。
うんこを、体調に気づくための情報の一つとして考えてみませんか。
うんこがどんな「カタチ」か観察!
「便」などのかたい言葉は使わず、わかりやすく、親しみやすい「うんこ」という言葉を使用しています。
下剤の種類もいろいろ
食事、生活リズム、体調などに目を向けつつ、長引く便秘には、医師の診察をうけることも考えましょう。
日頃のうんこの状態は?
受診する際は、上の表の表現を使用したり、「血が混じっている」「○○日出ない」「うんこが出ても少ない」「下痢が終わると便秘が続く、この繰り返しなんです」など、具体的に伝えてください。
うんこは「何で」できているのか?
もちろん食べた物のかすもありますが、食べ物の大部分は体に吸収されています。
うんこの中身の大半は水分です。
残りは3分の1ずつ、腸内の古くなった腸壁細胞の死骸、腸内細菌の死骸、食べ物のかすです。
便秘の原因は、食べていないではなく、水分不足のことも多いです。
参考:「うんこのなかみ」
日本科学未来館科学コミュニケータブログ
あさクリ COLUMN「つながり」byソーシャルワーカー 向川
今回の記事に記載しているように、うんこはからだの調子を伝える大切なものであることを、いろいろな方が発信をしているからだと思います。
私は身近な人との会話の話題の中に、うんこという言葉を出して、健康について考えるきっかけにしてみようと思いました。
2月号 フリーペーパー Vol.71 認知症
認知症の方がどんなことで困っているのかを想像し、一緒に生活することへの視点をいただきました。
認知症のことは「認知症の本人」が教えてくれる。
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認知症という言葉は、社会的な広がりが進み、普段の生活の中で見聞きすることが多くあります。
その中には、高齢者の交通事故の報道など、マイナスなイメージを持ってしまうものも少なくありません。
しかし、最近では、認知症と診断を受けているご本人が、ご自身の認知症の事や経験をテレビやラジオ、本、講演会などでお話しをされる機会も増え、認知症に対する誤解や偏見が少しずつ減ってきていると感じています。皆さんは、「認知症世界の歩き方」というインターネットのページと、書籍をご存知でしょうか?
そこには「私にも起こった事があるなあ」と思い出すことのできる、生活の中で起きた困りごとが、認知症のある方ご本人の言葉をもとに、私たちが想像しやすい内容で紹介されています。
「認知症のある人が生きている世界」がわかる13ストーリーとして、記憶、五感、時間・空間、注意・手続きのトラブルなどが、44の心身機能障害として紹介されています。
皆さんにもぜひみていただきたい!!インターネットページ 認知症世界の歩き方で検索
https://issueplusdesign.jp/dementia_world/story/
書籍「認知症世界の歩き方」著:筧裕介(株)ライツ社より -
- もの忘れがある。
- 判断力が衰えた。
- 時間や場所がわかりにくくなった。
- 怒ってくる。
- 不安が多い、元気がでない。
- 何もすることがない。
- 怖い、うるさい。
上記は、認知症のご相談の時に、よくお聞きする言葉の一部です。
例えば、道がわからない時。大きな店で買いたい物の売り場がわからない時。
トイレの場所がわからない時など、困っている時に、みなさんはどんな気持ちになり、どう声をかけてもらえると安心しますか。
もの忘れを指摘されるとどんな気持ちになり、どう言葉をかけてもらうと嬉しいでしょうか。
- これから今まで以上にやりたいことを見つけてがんばっていきたい。
- 「認知症の人」は普通の人です。
- 出来ることをうばわないで、出来ないことだけサポートして!!
あさクリ COLUMN「プライマリ・ケア」by院長 浅野
それは、しっかりとお話を聞かせていただく時間が必要だと考えているからです。
かかりつけの先生がいる場合には、受診前にまずは「かかりつけ医」への相談をお勧めする機会にもなっています。
日々の体調を診ている「かかりつけ医」に今の困りごとを知ってもらうことも大切だと考えているからです。
1月号 フリーペーパー Vol.70 今とこれからのこと
や想い、気持ちを家族や信頼できる友人、医療・ケアチームと一緒に、繰り返し話し合う取り組みを「人生会議」と言っています。
今とこれからのこと心づもりを話そう!
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「あんなことしたいなぁ」「こんなことはしてほしくないなぁ」「好きなことはこれだなぁ」「こんなときには何を選ぶかなぁ」などの思いついたことを、普段からいろんな人と一緒に話しながら、少しずつ、その気持ちを伝え合うことをしていきませんか?
その話の中には「もしもの時」にどんな医療やケアを受けたいかも含みます。
誰でも、いつでも、命に関わる大きな病気やケガをする可能性があります。
命の危険が迫った状態になると、約70%の方が「どんな治療を受けるか」「どんな生活をしたいか」という希望を伝えることができなくなると言われています。
前もっての話し合いは必要ないと思われるかもしれません。
ですが、話し合いをしておけば、万が一あなたが自分の気持ちを話せなくなった時、あなたの心の声を伝えることができるかけがえのないものになります。
そして、信頼する人があなたの代わりに治療やケアについて難しい決断をする際の重要な助けとなります。
家族や信頼できる方と、あなたの人生で大切にしている事などを繰り返し話し合う機会を持ってみてはいかがでしょうか?
※厚生労働省ホームページを参考に作成 -
話すきっかけとなるパンフレット「今とこれからのこと」
- あさのクリニックでは、皆さんと心積もりを話すきっかけとして『今とこれからのこと』という記入ができるパンフレットを作成しました。
診療の際に患者様や家族と話をするためのものと、啓発配付用の2種類をつくり、順次活用を始めています。
ご希望の方はお気軽にお声がけください。
12月号 フリーペーパー Vol.69 尿漏れ
思わず尿が漏れてしまう、尿失禁を経験したことはありませんか?
尿漏れとは、自分の意志ではないタイミングで、尿が出てしまうことです。
実は尿漏れが気になっている方、いませんか?
腎臓で作られた尿は、膀胱に蓄えられます。
筋肉が伸び縮みする膀胱に尿が溜まると容積が増えます。
ある一定量の尿が溜まると末梢神経から脳に刺激が伝わり、私たちは尿意を感じます。
次に脳からの排尿の指示が神経に伝わり、排尿をします。
その時に、膀胱や尿道括約筋などの筋肉が動くことで膀胱の中の尿が尿道に押し出されて排出されます。
尿漏れは、この排尿までの流れに異常が生じて起こるといわれます。
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生活習慣を見直そう生活習慣の見直しで尿失禁や頻尿などの排尿症状の改善も認められます。
- ダイエット
食事と運動療法で体重減少すれば、尿失禁が減ることが証明されています。 - 飲水制限
体重kg×25ml程度を目安にしましょう。取りすぎは頻尿の原因になります。 - アルコール、カフェインの摂取制限
利尿作用があります。カフェインはコーヒーだけでなく、栄養ドリンクにも多量に含まれており注意が必要です。 - 塩分制限
過剰な塩分は尿量を増やします。 - 香辛料や酸味の強い食品摂取の制限
尿意を強くすると言われています。 - 禁煙
- 便秘の改善
- ダイエット
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尿漏れの主な症状
腹圧性尿失禁
くしゃみをしたり、重たい荷物を持ち上げたりしてお腹に力が入ると少量の失禁が生じます。
膀胱の中の尿が腹圧によって押し出されることが原因です。
切迫性尿失禁、過活動膀胱
急に強い尿意があり、トイレまで我慢できず失禁してしまうものです。
尿意は突然襲ってくることが多く、日常生活の外出の時などに影響がでます。
いつ流性尿失禁
尿意があり、排尿したいと思っても尿が出ず、あふれるように、尿が少しずつ漏れてしまう尿漏れです。
機能性尿失禁
排尿機能ではなく、歩行障害などの身体機能低下、認知症などの精神機能の低下が原因で、トイレまで間に合わず漏れてしまう。トイレ以外で排尿をしてしまうこともあります。
あさクリCOLUMN「ご近所付き合い」by事務長 松本
家庭によって事情は様々なので一概には分かりませんが、確かに寝たきりの家族がいたり、認知症の親と一緒に暮らしていたり、小学校の子供が留守番をしていたり、などと考えると自分が健常でなんとかなると思っても家族みんなが無事に過ごせるかを思うと、考えてしまいます。
でも、こんな話が気軽にご近所とできるといいなぁ、と思うこの頃です。
11月号 フリーペーパー Vol.68 感染予防
これから寒くなる時期は、インフルエンザ、ノロウイルスという感染症が増加する時期になります。
改めて感染予防について確認しましょう。
日頃からできる感染対策を習慣づけましょう!
感染は主に、手を介して感染する接触感染と、飛沫感染が原因といわれています。
接触感染:ウイルスが付いた手指で口や鼻や目に触れて、粘膜などを通じてウイルスが体の中に入り感染することです。
飛沫感染:感染した人の咳やくしゃみで、飛び散った唾液や鼻水などの飛沫が口や鼻にかかる、吸い込むことで感染することです。
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特別なことではなく、続けることのできる感染症対策を
- 手洗い
接触感染を避けるための基本です。手は多くの場所に触れます。
外出後、咳やくしゃみ、鼻をかんだ後、食事の前、トイレの後、多くの人が触るものを触った後など、流水と石けんでしっかり手を洗う。
またはアルコールでの手指の消毒でも構いません。 - 咳エチケット
インフルエンザ感染症は症状が出現してから、新型コロナウイルス感染症は発症の2日前から感染力が強くなると言われています。
咳やくしゃみが出る時は咳エチケットを行い、できれば症状が出る前からマスク(ユニバーサルマスク)をして、飛沫を飛ばさないよう、感染を避ける行動が勧められています。
新型コロナウイルス感染症予防のために「密」を避けましょう
- 密閉
換気の悪い密閉空間での集団感染の事例もあります。
部屋の大きさに関係なく、意識的に換気をして密閉空間を避けましょう。 - 密集
飛沫は2m飛ぶと言われています。
スーパーのレジ待ちなど、多数が集まる密集場所では、一定の距離を保ちましょう。 - 密接
人の会話でも唾液の飛沫は飛び散ります。
そのため密接した場面での会話は避けましょう。
対面での会話や発声、面接などやむを得ないときは、マスクを着用し、感染のリスクを下げましょう。
- 手洗い
あさクリCOLUMN「つながり」byソーシャルワーカー 向川
認知症の症状が変化したということだけに目を向けるのではなく、体の変化、体調の変化がある可能性を考える必要があります。
日頃からの「知っている」「知ってもらっている」つながりが大事です。