8月号 フリーペーパー Vol.65 つながり
ご近所付き合い、交流、つながり、ネットワーク、社会参加、地域づくりなど、人と人が支えあうことに注目する言葉を見聞きすることが増えていませんか。
ドラマ「金八先生」に出てくる「人という字は互いに支えあって人となる」という有名な一言を思い出しました。
さぁはじめよう!やりたいことや好きなことを続けていくためのフレイル予防!!
参考:厚生労働省 高齢者のフレイル予防事業 パンフレット「食べて元気にフレイル予防」
東京都福祉保健局 東京都介護予防・フレイル予防ポータル
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/kaigo_frailty_yobo/index.html
年をとって体や心のはたらき、社会的なつながりが弱くなった状態をフレイルといいます。
フレイルは、要介護状態に至る前段階として位置づけられます。
そのまま放置すると、要介護状態になる可能性がありますが、大事なことは、早めに気づいて、適切な取組を行うこと。
そうすれば、フレイルの進行を防ぎ、健康に戻ることができます。
このフレイル予防に大切なポイントは、「栄養」、「体力」、「社会参加」、それに「口腔」の“3プラス1”で、「食べて、動いて、人とつながる」というライフスタイルが効果的と言われています。
無理なく楽しく、フレイル予防に取り組んでみましょう!
「つながり」がとても大切!
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、外出の機会が少なくなったことにより、孤独や活動量の低下が懸念されています。
集まりにくい今の状況こそ、ちょっとしたあいさつや声かけが大切です。
屋内・屋外を問わず、感染防止対策を考慮した、ふれあいサロン、百歳体操、ボランティアグループなどの人と出会う場が、行政だけでなく、地域の方などによって企画されています。
自宅でできる取り組みも含めて、できることを少しずつ意識してみませんか。
地域やご近所、お知り合いという日頃のつながりを使って、参加してみましょう!
あさクリCOLUMN「社会的処方」byソーシャルワーカー 向川
『社会的処方』(西 智弘/編著 学芸出版社)という本を読みました。
薬を処方することで患者さんの問題を解決するのではなく「地域とのつながり」を処方することで問題を解決する取組が紹介されています。
今年度のあさクリコラムは、4月号から、各月のキーワードを「つながり」として連載してきました。
あなたの周りの「つながり」は何ですか?ぜひ、教えてください。
7月号 フリーペーパー Vol.64 訪問診療
訪問診療は、通院が困難な方の自宅に、医師が訪問し、定期的かつ計画的に診察を行うものです。
在宅医療という言葉を聞かれることも多くなっているのではないでしょうか。
体調がすぐれない時だけ、自宅に診察に来てもらう往診とは違います。
訪問診療を知っていますか?
訪問診療とは定期的に医師が伺い、計画的な診療を受けて頂く事です
患者さんが生活している場所(自宅・親戚の家・グループホームなどの施設)に定期的に訪問し、計画的に健康の管理をうけていただくものです。
体調不良時や緊急時には、必要に応じて往診や入院先の手配など行います。
定期的な訪問診療と24時間体制で臨時往診や電話対応を行っています。
訪問診療の利用相談を受け付けています
訪問診療の実施の有無、対応状況などは、各医療機関によって違います。
また、訪問診療には、これまでの治療状況や生活状況などの情報が必要となるため、まずはかかりつけの先生や、入院先の病院、担当のケアマネジャー、訪問診療を行っている医療機関等にご相談ください。
あさのクリニックでは相談員が訪問診療の相談対応を行っています。内容にあわせて、訪問診療の仕組みや必要な事を説明をしています。
あさクリCOLUMN「プライマリ・ケア」by院長 浅野
訪問診療は、住み慣れた地域で生活を継続する為の選択肢のひとつです。
他には地域の医療・介護関係事業者などの支援を活用しながら、地域での生活を継続されている方もいます。
6月号コラムでは「防災の始まりはご近所付き合いから」と紹介しました。
病気などの理由で外出が難しくなっても、これまでのご近所付き合いを続ける「ご縁」をつないでおくことは、防災だけでなく、日常生活においても必要な事ではないかと思います。
6月号 フリーペーパー Vol.63 防災
災害とは、洪水や土砂崩れ、地震、台風接近という出来事ではなく、その出来事により、人的な被害、社会生活に被害がでた状態のことを言うそうです。
非常時の対策はもちろんですが、日頃できることから防災を考えることが必要といわれています。
今一度、避難するという防災に目を向けましょう。
自分の住んでいる地域が、どのような災害が起きやすいか知っていますか?
皆さんのお住いの都道府県、市区町村では、ハザードマップを作成し公表しています。
土砂災害の危険箇所、予想される浸水の深さなどの情報や避難場所が表示されています。
ハザードマップを見ておくことも、防災の入口になるのではないでしょうか。
令和3年5月20日から、警戒レベル4 は、避難指示に統一されました。(内閣府防災情報ページ)
警戒レベル | 状況 | 住民がとるべき行動 | 行動を促す情報 |
---|---|---|---|
5 | 災害発生又は切迫 | 命の危険、直ちに安全確保! | 緊急安全確保※1 |
警戒レベル4までに必ず避難! | |||
4 | 災害のおそれ高い | 危険な場所から全員避難 | 避難指示(注) |
3 | 災害のおそれあり | 危険な場所から高齢者等は避難※2 | 高齢者等避難 |
2 | 気象状況悪化 | 自ら避難行動を確認 | 大雨・洪水・高潮注意報(気象庁) |
1 | 今後気象状況悪化のおそれ | 災害への心構えを高める | 早期注意情報(気象庁) |
警戒レベル5緊急安全確保の発令を待ってはいけません!
これからは、警戒レベル4避難指示で危険な場所から全員避難しましょう。
※1 市町村が災害の状況を確実に把握できるものではないなどの理由から、警戒レベル5 は必ず発令されるものではない
※2 警戒レベル3 は、高齢者等以外の人も必要に応じ、普段の行動を見合わせ始めたり危険を感じたら自主的に避難するタイミングである
(注)避難指示は、令和3 年の災対法改正以前の避難勧告のタイミングで発令する
警戒レベル3で避難に時間を要する人は避難を!
避難に時間を必要とする人は、どのように避難するのか、協力してくれる方はいるのかなどを日頃から考えておくことも必要です。
一人で考えず、地域の方などと話し合いをして、避難訓練もしておきましょう。
家族だけでなく、近所・地域とのコミュニケーションをとることを意識することは、いざという時の大きな助けになります。
あさクリCOLUMN「ご近所付き合い」by事務長 松本
防災の始まりはご近所付き合いからと言われます。
このコラムを書いている日はまだ5月半ばだけど結構な雨。これからまた、大雨や河川の水位が気になる時期が来ています。
地震のことも含めていざという時の備えがどうだったかな?と思い返しながら、何が必要な備えなのか、いつも考えさせられます。
お隣さんはどうされているのかな?明日にでもお話ししてみようかなと思います。
5月号 フリーペーパー Vol.62 熱中症
熱中症は、温度や気温が高い場所にいることで、徐々に体の中の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調整機能が働かなくなることで発症します。
炎天下での活動の印象があるかもしれませんが、室内にいる時でも発症します。重症の熱中症は命の危険に直結します。
知識を持ち対策を行うことで熱中症や熱中症の重症化を予防しましょう。
参考:日本救急医学会 熱中症診療ガイドライン2015
環境省 熱中症予防情報サイト 熱中症環境保健マニュアル 2018
知っておこう!熱中症とその対策
熱中症は、症状によって、Ⅰ度、Ⅱ度、Ⅲ度に分類されています。
対処方法は、Ⅰ度は症状が改善している場合のみ、現場の応急処置と見守りです。
しかし、Ⅱ度・Ⅲ度の症状や、Ⅰ度の症状の改善が見られない場合は、すぐに病院へ搬送しましょう。
熱中症の方への対応は、意識がしっかりしているかどうかがポイントです。少しでも意識に異常がある場合は、Ⅱ度以上と判断し、すぐに病院へ搬送しましょう。
今日から実践!普段からできる熱中症対策
熱中症の予防は、脱水と体温の上昇を抑えることが基本です。
個人の予防だけでなく、周囲の方からの声かけ、気づきも大事ですので、地域で取り組みましょう。
❶ 暑さに慣れて、暑さに備える
暑熱順化(しょねつじゅんか)を知っていますか?
やや暑い環境で運動(ウォーキング等)をして汗をかく機会を増やし、少しずつ暑さに慣れていくことです。
運動習慣を持つ機会にもなります。
❷ 水分をこまめにとる
喉が渇く前から取ることが大切です。
起床時や入浴前後にも水分補給を心がけましょう。ビールなどのアルコール類は水分補給にはなりません。
❸ 暑さから身を守る
外に出る際は無理はしないで、日陰で休憩をとりましょう。
屋内でも風通しを良くする、エアコンの活用、服の工夫も加えて暑さを調節しましょう。
❹ 体力や体調に目を向ける
風邪等の発熱などいつもより体調の悪い時や、二日酔いの時は暑い場所に行くのは避けましょう。
あさクリCOLUMN「声をかけ合う」byソーシャルワーカー向川
日本救急医学会熱中症診療ガイドライン2015に、高齢者の熱中症の中に、日常生活の中や屋内での発症が増えているとあります。
理由は、症状が徐々に進み、周囲が気付きにくいので、対応が遅れる事などのようです。熱中症は炎天下だけのものではないですね。
マスクなどの感染対策をして地域の中で声をかけ合うつながりを続けましょう。
4月号 フリーペーパー Vol.61 心不全
心不全とは「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」です。
日本の循環器疾患の死亡数は、癌に次いで第2位、心不全による5年生存率は50%、そして完治しない。
心不全の怖さは、実はあまり知られていません。
やってみよう心不全セルフチェック
高血圧、糖尿病、脂質異常症、動脈硬化、肥満は、心臓の働きを悪くさせる初期の要因です。
治療や対処をせず、そのままにしておくと、心臓の動きの異常が出現し、将来的に心不全の症状につながります。
心不全を発症すると、適切な治療によって症状が改善されますが、完全に治ることはありません。
症状悪化と、治療による症状の改善を繰り返しながらだんだん進行していきます。
生活習慣の改善と、早い段階で初期症状を把握することが大切です。
ご自身の状況をチェックしてみましょう!
心不全とそのリスクの進展ステージ
院長の認知症COLUMN「プライマリ・ケア」
「心不全」はよく耳にするけれど、実はどんな病気や症状なのか想像がつかないという方も多いのではないでしょうか。
心不全の原因の中には、生活習慣を改善することで健康につながり、発症を予防できるものも多くあります。
地域のかかりつけ医の役割として、生活の様子を気軽に話してもらう事で、薬の処方だけではなく、運動習慣や食生活、生活リズムのアドバイスも行います。
何気ない会話をする事も大切な治療の一つであり、関わりのきっかけになります。
健康な暮らしについて気軽に話をすること、これらはプライマリ・ケアと言われる医療の一環です。